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風俗店での性交で警察沙汰
風俗店での性交について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
東京都内に住む男性Aさんは、都内の風俗店で風俗嬢Vさんに本番行為をさせてほしいと頼みましたが断られてしまいました。そこで、Aさんは、Vさんの腕を無理矢理押さえつけるなどしてVさんの膣の中に性器を挿入してしまいました。その後、Vさんが大声をあげたため、Aさんは挿入をやめ、店から飛び出すように逃げましたが、追いかけてきた店員につかまってしまいました。
Aさんは店を通じてVさんから慰謝料500万円を請求されたため、弁護士に今後の対応について相談することにしました。
(事実をもとにしたフィクションです)
~強制性交等罪が成立しうる~
強制性交等罪は刑法177条に規定されています。
刑法177条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有機懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
改正前の刑法177条は13歳以上の「女子」を姦淫した者はと規定されていました。しかし、改正後は13歳以上の「者」と改められ、男子も保護の対象となりました。したがって、女子による男子への、男子による男子への性交等も処罰の対象となります。
一般に、「暴行」とは人の身体に対する有形力の行使、「脅迫」とは人を畏怖させるに足りる害悪の告知のことをいいます。そして、強制性交等罪の暴行・脅迫の程度は
相手方(被害者)の反抗を著しく困難しらしめる程度
であることが必要とされています。
具体的には、相手方を殴る、蹴る、叩く、武器を使用して殴る、叩く、馬乗りになる、羽交い絞めにする、縄などで縛るなどが「暴行」に当たるでしょうし、言う通りにしなければ「殺すぞ」、「裸の写真をばらまくぞ、ネットに流すぞ」、「家に火をつけるぞ」などという行為が「脅迫」に当たるでしょう。
性交の他に、肛門性交(アナルセックス)、口腔性交(オーラルセックス)も含まれます。性交とは膣内に陰茎を入れる行為、肛門性交とは肛門内に陰茎を入れる行為、口腔性交とは口腔内に陰茎を入れる行為をいいます。
行為者が自己又は第三者の陰茎を被害者の膣内、肛門内、口腔内に入れる行為(加害者:男性、被害者:女性又は男性)だけでなく、自己又は第三者の膣内、肛門内、口腔内に被害者の陰茎を入れる行為(加害者:女性又は男性、被害者:男性)も含まれます。
~示談での解決を考える~
このように重い刑罰が定められている犯罪ですので、しっかりと対応する必要があります。
一番重要な方法としては、女性側に謝罪・賠償して、示談を結ぶことです。
示談が成立して、警察に被害届が出されなければ、あるいは被害届を取り下げてもらえれば、
不起訴処分、あるいは悪くても罰金など、軽い結果で終わる可能性が高まります。
不起訴処分とは、犯罪をしたという証拠がない、あるいは犯罪をしたことは明らかだが、今回は大目に見るということで、裁判にかけられずに終わることを指します。
刑罰を受けず、前科も付かずに終わることになります。
また、本当に間違って挿入してしまったというケースでは犯罪は成立しませんが、それでも女性側に対して謝罪・賠償して示談を結ぶことは重要となります。
犯罪は成立しないというのは、国から刑罰は受けないということにすぎず、女性側に損害賠償をする義務が消えるわけではないのです。
示談ができれば、捜査機関としても、「犯罪が成立している証拠が不十分な上に、女性側にはきちんと謝罪・賠償している」と考えることになり、示談をしていない場合に比べて好印象なわけです。
~示談交渉は弁護士にお任せを~
とはいえ、何と言って示談をお願いすればいいのかわからないかもしれません。
特に相手が風俗店となれば、怖い人が出てくるのではないかという不安もあるでしょう。
また、示談金もいくらにしたらよいのか、不当に高い金額を要求されないかといった心配もあるでしょう。
ぜひ一度、弁護士にご相談いただければと思います。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所ですので、刑事事件での示談交渉の経験も豊富な弁護士がそろっています。
逮捕されていない事件やすでに釈放された事件では無料法律相談のご利用を、逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスのご利用をお待ちしております。
個室での盗撮
個室での盗撮について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
Aさんは、性的サービスを受けようと思い、福岡市内にある店舗型風俗X店に入りました。AさんはX店に所属するVさん(20歳)を指名し、Vさんがいる個室に入りました。Aさんは、Vさんのことが気に入り、Vさんの裸の動画を撮って後で自分で楽しみたいと思いました。そこで、Aさんは、Vさんに知られないように、部屋の片隅に予め起動させたスマートフォンを設置しました。Aさんは、Vさんから性的サービスを受けた後、一人でシャワーを浴びました。そのとき、Vさんが部屋の片隅に設置されてあるスマートフォンを見つけました。AさんはVさんから問い詰められたあげく、内容を確認すると、動画にはVさんの裸などが映っていたので、Aさんは盗撮したことを認めました。Aさんは、その後、Vさんの上司であるXさんから「店に罰金100万円払わなければ警察に被害届を出す」と言われました。Aさんはこのままでは逮捕され、家族に迷惑をかけるのではないかと不安になり、弁護士に相談することにしました。
~個室での盗撮は条例違反~
個室は公共性がないから盗撮ではないと思われている方もおられるかもしれませんが、個室であっても盗撮となる可能性があります。
福岡県迷惑行為防止条例の6条3項に次の規定があるからです。
6条
3 何人も、正当な理由がないのに、第一項に規定する方法で次に掲げる行為をしてはならない。
一 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所で当該状態にある人の姿態をのぞき見し、又は写真機等を用いて撮影すること。
二 前号に掲げる行為をする目的で写真機等を設置し、又は他人の身体に向けること。
風俗店の個室は「人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」にあたると解されますから、風俗店で盗撮行為を行った場合は条例違反で処罰される可能性があります。
罰則は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金、常習の場合は2年以下の懲役又は100万円以下の罰金です。
~逮捕・事件のことを秘密にしたい~
事件での報道を耳にする方は多いと思います。
事件が報道されれば、たちまち事件のことは周囲に知れ渡ります。
また、近年はネット社会ですから、報道のツールはテレビや新聞、雑誌に限らず、ネット、SNS、掲示板等のインターネットの社会まで広がっています。
特に、インターネットの社会に一度盗撮の情報が載ると、それを削除するのは困難と思われます。
また、逮捕されれば当然のごとく日常生活を送ることができなくなります。
会社員の方が逮捕された場合、数日間の休みであれば病気などを理由にごまかすことは可能でしょうが、休みが長期化すると会社から不審に思われ、会社から家族に連絡がいき盗撮事件が発覚するのです。
このような事態を避けるには、弁護士による①早期の身柄解放活動、②報道機関等への働きかけ等の刑事弁護が必要となります。
一家の大黒柱が逮捕された場合、将来の刑事処分もさることながら、ご家族の生活に与える影響をご心配なさる方が多くおられます。
確かに、本人がやったことが事実ならばきちんとした刑事処分を受けるべきですが、それによってご家族の将来まで奪ってしまうのはあまりにも不合理です。
事件のことを誰にも知られたくない、会社の解雇を避けたい、家族の生活を守りたいないなどご不安、ご心配は様々でしょう。そのようなご不安、ご心配を少しでも解消するなら、早めに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士までご相談ください。刑事事件に強い弁護士があなたの味方になって刑事弁護いたします。
サービス中に風俗嬢に怪我をさせたら?
サービス中に風俗嬢に怪我させた場合の罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。
大阪市内に住むAさんは、市内にある店舗型性風俗営業店に行き、風俗嬢Vさんからベッドの上でサービスを受けていました。その際、AさんはVさんの腕を無理やり押しのけ、Vさんの胸や陰部を触るなどしました。そうしたところ、Vさんはベッドから店頭し、腕の骨を折る怪我を負ってしまいました。Aさんは店の通報によりかけつけた警察官に強制性交等未遂罪で逮捕され、その後、容疑が強制性交等致傷罪に切り替えられてしまいました。
(フィクションです。)
~風俗嬢に対する性的暴行~
本件のような性的暴行では強制性交等罪に問われる可能性があります。
強制性交等罪は刑法177条に規定されています。
(強制性交等)
刑法百七十七条
十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有機懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
改正前の刑法177条は13歳以上の「女子」を姦淫した者はと規定されていました。しかし、改正後は13歳以上の「者」と改められ、男子も保護の対象となりました。したがって、女子による男子への、男子による男子への性交等も処罰の対象となります。
一般に、「暴行」とは人の身体に対する有形力の行使、「脅迫」とは人を畏怖させるに足りる害悪の告知のことをいいます。そして、強制性交等罪の暴行・脅迫の程度は相手方(被害者)の反抗を著しく困難しらしめる程度であることが必要とされています。
具体的には、相手方を殴る、蹴る、叩く、武器を使用して殴る、叩く、馬乗りになる、羽交い絞めにする、縄などで縛るなどが「暴行」に当たるでしょうし、言う通りにしなければ「殺すぞ」、「裸の写真をばらまくぞ、ネットに流すぞ」、「家に火をつけるぞ」などという行為が「脅迫」に当たるでしょう。
性交の他に、肛門性交(アナルセックス)、口腔性交(オーラルセックス)も含まれます。性交とは膣内に陰茎を入れる行為、肛門性交とは肛門内に陰茎を入れる行為、口腔性交とは口腔内に陰茎を入れる行為をいいます。
行為者が自己又は第三者の陰茎を被害者の膣内、肛門内、口腔内に入れる行為(加害者:男性、被害者:女性又は男性)だけでなく、自己又は第三者の膣内、肛門内、口腔内に被害者の陰茎を入れる行為(加害者:女性又は男性、被害者:男性)も含まれます。
本件は性交等までには至っていませんが、性交等をする目的で暴行・脅迫を加えた場合は強制性交等未遂罪に問われる可能性があります。
(未遂罪)
刑法百八十条
第百七十六条から前条までの罪の未遂は、罰する。
~怪我させた場合は強制性交等致傷罪へ発展~
さらに、強制性交等の罪を犯し、その結果、被害者に怪我を負わせた場合は強制性交等致傷罪に問われる可能性があります(刑法181条2項)。
罰則には無期懲役が加えられていることからも、とても重たい罪であることがわかります。
また、強制性交等罪が未遂に終わった場合でも、結果として被害者に怪我を負わせた場合でも同様です(強制性交等致傷罪に問われる可能性があります)。
(強制わいせつ等致死傷)
第百八十一条
1 第百七十六条、第百七十八条第一項若しくは第百七十九条第一項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は三年以上の懲役に処する。
2 第百七十七条、第百七十八条第二項若しくは第百七十九条第二項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は六年以上の懲役に処する。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,強制性交等罪をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談,初回接見サービスを24時間受け付けております。
本番しただろ!と言われたら?
本番しただろと言われた場合の対処法について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
Aさんは、性的サービスを受け終え客室を出たところ、玄関先に店員が待っていて、「女の子が無理矢理に性交されそうになったと言ってきた。レイプの未遂だから、示談金として100万円を払え。払えなければ告訴するからな。」と言われました。Aさんは、デリヘル嬢に暴行や脅迫はもちろん、性交もしていないのですが、店員の高圧的かつ執拗な態度に困っています。Aさんは「弁護士に相談する」などといってその場を逃れ、後日、弊所の弁護士に無料法律相談を申込みました。
(フィクションです。)
~本番と犯罪~
いわゆる本番やレイプと言われる行為は「強制性交等罪」(刑法第177条)に当たるおそれがあります。
刑法177条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役とする。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
刑法180条
刑法176条から前条までの罪の未遂は、罰する。
強制性交等罪の「暴行、脅迫」とは、例えば、相手方を殴ったり、蹴ったりすることはもちろん、馬乗りになる、羽交い絞めにする、「性交に応じなければ殺すぞ」などと言うなど、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものであることが必要とされています。「性交」とは、膣内に陰茎を入れる行為をいいます。
刑法180条から分かるとおり、未遂犯も処罰されます。相手方と性交等をするつもりで、相手方に暴行・脅迫を加えたが、何らかの事情により性交等できなかった(性交の場合は陰茎を膣内に挿入できなかった)場合に未遂犯が成立します。
もっとも、今回のAさんは相手方に暴行、脅迫を加えていないことはもちろん、性交もしていないようです。したがって、Aさんが強制性交等の罪に問われることはありません。刑事事件化することもありませんし、警察に逮捕されたり、呼び出されることもないでしょう。
しかし、風俗利用の場合、ときに、Aさんのように、
犯罪に当たる行為をやってもいないのに、いろいろと因縁を付けられてお金を巻き上げられる
というケースもあり得ます。
~対処法~
ありもしない行為について因縁を付けられた場合はまずは、冷静に対処しましょう。
犯罪に当たる行為をしていない場合、あなたに何ら落ち度はありません。また、上記で述べましたように、警察に逮捕されたり、呼び出されるということもありません。したがって、相手方から「警察に告訴するぞ」などと言われても、まずは落ち着いて対処しましょう。具体的には、Aさんのように「(知り合いの)弁護士に相談する」「警察官に相談する」などと言ってみてもいいでしょう。
また、相手方から何を言われたか、については後々、刑事事件や民事事件に発展した場合の事認定の際に重要な要素となります。したがって、大変かもしれませんが、記憶の鮮明なうちに、相手方から何を言われたのかメモするなどして記憶にとどめておきましょう。場合によっては、録音機器等を利用することも有効です。
また、相手方から暴行を受け怪我をしたという場合は、その日のうちに病院を受診し、診断書(警察提出用)を取りましょう。その日にうちに受診しないと、後で裁判になった場合に、「本当に加害者の暴行によって怪我をしたの?」と疑念を持たれかねません。
さらに、相手方は、いろいろ難癖をつけてあなたにお金を払わせようとしますが、絶対にお金を払ってはダメです。一度、払ってしまうと、取り返すのに時間と手間がかかってしまいます。また、「後で電話するなど」と言って電話番号などの個人情報は絶対に教えてはいけません。一度、個人情報を教えると、それを元にいろいろと詮索され、あなたはもちろん、ご家族や職場の方などにも迷惑をかけることになってしまいます。
~悪質な場合は弁護士に相談~
上記対処法でも対処しきれないなどの悪質な場合は、弁護士に相談しましょう。弁護士に依頼することで不当な請求を毅然とした態度で突き放すことができます。あまりにも悪質な場合は、法的措置(警察への告訴等)を取ることも可能です。お困りの際は、弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、風俗トラブルをはじめとする刑事事件、少年事件を専門とする法律事務所です。刑事事件、少年事件でお困りの方は、まずは、お気軽に0120-631-881までお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。
勧誘行為で逮捕
勧誘行為で逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
Aさんは、福岡市内の風俗街で、女性に声を掛けて風俗店で働かないかと誘ったりしていたところ、匿名通報によりかけつけた警察官の職務質問を受けてしまいました。そして、Aさんは勧誘していたことを認めたため、そのまま福岡県迷惑行為防止条例違反で現行犯逮捕されてしまいました。Aさんの職場の同僚が弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(事実をもとにしたフィクションです)
~迷惑防止条例に違反~
Aさんの行為は福岡県迷惑行為防止条例違反にあたる可能性があります。条例には「勧誘」を処罰する規定は設けられているからです。
条例5条 何人も、公共の場所において、不特定の者に対し、次に掲げる行為をしてはならない。
1号 次に掲げる行為について、客引き(ホに掲げる行為に係る利用者に対する勧誘を含む。)をすること。
イ 人の性的好奇心をそそる見せ物、物品若しくは行為又はこれらを仮装したものの観覧、販売又は提供
ロ 接待(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第二条第三項に規定する接待をいう。以下この項において同じ。)を伴う飲食をさせる行為又はこれを仮装したものの提供
ハ 異性に対する好奇心をそそるような方法により客に接して酒類を伴う飲食をさせる行為(接待を伴うものを除く。)又はこれを仮装したものの提供
ニ 深夜(午後十時から翌日の午前六時までの間をいう。)において専ら異性の身体に接触して行う役務(人の性的好奇心をそそる行為の提供を除く。)又はこれを仮装したものの提供
ホ 人の性的好奇心をそそる行為を提供する営業又は接待を伴う飲食をさせる営業に関する情報の提供
2号から5号 略
6号 第1号、第3号及び第4号に掲げるもののほか、人の身体又は衣服を捕らえ、人の所持品を取り上げ、人の進路に立ちふさがり、人につきまとう等執ような方法で、客引きをし、又は役務に従事するよう勧誘すること。
「勧誘」とは「相手方を特定して役務に従事するよう積極的に誘い勧めること」、つまり、「スカウト行為」のことを指します。なお、勧誘に似た言葉として「客引き」がありますが、客引きとは「相手方を特定して特定の営業所の客となるように積極的に誘い勧めること」をいいますから勧誘とは区別されます。
~早期釈放~
警察に逮捕され、身柄拘束を継続する必要があると判断された場合、その後検察庁へ送致される(送検)手続きが取られます。ところが、警察の判断でこの送検前に釈放されることもしばしばあります。そもそも、罪証隠滅のおそれや逃亡のおそれがある認められる場合に身柄を拘束されるわけですから、反対にこれらの事情が認められない場合は身柄を拘束することはできず直ちに身柄を釈放しなければなりません。
現行犯逮捕の場合は見ず知らずの第三者に行為を現認されていることが多いでしょうし、被疑者が罪証隠滅行為を図る客観的可能性は低い場合も多いでしょう。
したがって、被疑者が罪証隠滅行為を図る客観的可能性は低いと考えられます。
また、定職に就いたいる、適切な監督者がいる、ご家族と同居している、前科前歴がない(初犯である)、監護・介護を要する方がいるなどの事情が認められる場合には逃亡のおそれがないと判断されやすいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスのご利用を、逮捕されていない事件やすでに釈放された事件では無料法律相談のご利用をお待ちしております。
風俗トラブルと恐喝罪
風俗トラブルと恐喝罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
福岡市内に住むAさんはホテルにデリヘル嬢Vさんを呼び、サービスを受けていました。その後、終了時間が迫ったものの、さらにサービスを受けたいと考えたAさんは。延長料金を払うお金も意思もないことを知りながら、延長を申し出てサービスを受け続けていました。そして、サービスが終了した後、Vさんからお金の支払いを求められたAさんは、Vさんの暴力を振るって部屋を退室しました。Aさんは警察に逮捕されないか不安でいます。
(フィクションです)
~恐喝罪~
Aさんは恐喝罪で逮捕される可能性があります。
恐喝罪は刑法249条に規定されています。
刑法249条
1項 人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
「恐喝」とは、財物の交付又は財産上不法の利益を得るために行われる「暴行」又は「脅迫」のことをいいますが、恐喝罪の場合、一般的に脅迫行為が行われることが多いと思われます。ただ、その程度は、強盗罪と異なり、相手方の反抗を抑圧するに至らない程度であることが必要とされています。
なお、AさんはVさんから金銭などの財物を得たわけではありせんから、今回は1項ではなく「財産上不法の利益を得た」として2項の恐喝罪で逮捕される可能性があります。なお「不法の利益」とは財産が不法であるという意味ではなく、利益を得た手段が不法であるという意味です。
~逮捕後の流れ~
もし、Aさんが逮捕されたらどのような流れになるのでしょうか?
逮捕後は、通常、警察の留置場に収容されます。その後、警察官の弁解録取という、あなたから事件についての弁解を聴く手続を受けます(実質は取調べと同じです)。ここで釈放されない場合は、逮捕のときから48時間以内に検察庁へ事件と身柄を送致されます(この間に、警察官の取調べを受けます)。検察庁でも同じく弁解録取の手続を受けます。ここで釈放されない場合は、被疑者を受け取ったときから24時間以内に勾留請求の手続が取られます。
勾留請求されると今度は、裁判官による勾留質問の手続を受けます。ここでも事件のことについて聴かれます。ここで釈放されない場合は、勾留決定が出たと考えて間違いありません。最終的には警察官から勾留状という令状を示されます。勾留状には、あなたがどんな事実のどんな罪で勾留されるかなどが記載されています。最初の勾留期間は、検察官が勾留請求をした日から10日間です。その後、「やむを得ない事由」がある場合は、最大10日間期間を延長されます。
~逮捕回避なら刑事事件に強い弁護士 ~
逮捕を回避するなら、Vさんが警察に相談に行ったり、被害届を出す前にVさんと示談する必要があります。
なお、刑事事件の弁護士に刑事弁護を依頼するのは、何も逮捕されたからだと決まっているわけではありません。事例のように、被害者が警察に被害届を出す前、警察が介入する前であっても依頼することは可能です。依頼、示談が早ければ早いほど、様々なリスクを抑えることができますから、早めに弁護士に依頼しましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、援助交際、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお悩みの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが、24時間体制で、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。
デリヘルを利用し盗撮・風俗トラブルにおける弁護活動
事例:Aは、ラブホテルにおいてデリバリーヘルスを利用したところ、Vに無断でサービス中の様子をあらかじめ設置したスマートフォンで盗撮していた。
その後、盗撮に気付いたVは、●●警察署へ被害届を提出する準備を進めている。
Aは、風俗トラブルに強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。
~無店舗型性風俗特殊営業におけるトラブル~
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(俗にいう風営法)は、同法2条において、同法下の規制対象となる各種風俗営業についての定めを置いています。
そして同2条は7項において、「無店舗型性風俗特殊営業」に関する定義規定を定めています。
第2条(略)
7 この法律において「無店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
一 人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの
この1号において規定されているのが、いわゆるデリバリーヘルスと呼ばれる営業形態をとる風俗店です。
このような営業形態をとる風俗店も、同法の届出等といった手続を踏むことで適法に営業することができます(本稿ではこの点についての詳細は割愛します)。
デリバリーヘルスを利用する場合、店舗や店員といった物理的制約から離れてサービス提供者と利用者が密室で1対1となるため、刑事事件に発展するようなトラブルが起こりやすいという特質があります。
では、本件のようなトラブル(盗撮行為)はいかなる法律に反し、刑事事件となりうるのでしょうか。
この点、東京都の制定するいわゆる「東京都迷惑防止条例」においては、盗撮行為を広く本条例の禁止行為として規定するに至っています。
第5条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
(2) 次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し
向け、若しくは設置すること。
イ 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
ロ 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)
同条例の5条1項2号ロは、「その他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所」における盗撮行為を禁止しており、ラブホテルはこれに該当すると考えることができます(あるいはイにも該当すると考えることもできます)。
そして、同条例8条2項1号は上記場所における盗撮行為を「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」として処罰する旨定めています。
また、同7項において常習として盗撮行為をした者の刑罰を加重する規定があることにも注意が必要です。
したがって、本件のようなAの盗撮行為は(東京都)迷惑防止条例違反として、刑事事件になり得る行為だということが分かります。
なお、盗撮行為がいわゆる「迷惑防止条例」違反になるかどうかは、各都道府県が制定する条例ごとによって異なるため、まず専門家たる弁護士に相談することが重要です。
~風俗トラブルにおける弁護活動~
本件行為が刑事事件になり得る行為だとして、刑事事件化を避けたい加害者側は何をすべきでしょうか。
この場合、やはり何よりも示談を締結し、被害者の方に被害届を提出することをやめてもらうこと等が重要です。
もっとも、事件当事者の加害者と被害者(やその関係者)のみで示談を締結することは、加害者側・被害者側双方にとって新たなトラブルのもとになることも少なくありません。
示談の締結にあたっては、示談金の額が最大の関心事になることは否めませんが、被害者感情への配慮等も欠かすことができない事項です。
そこで、刑事事件のプロである刑事弁護士がトラブルを仲介することによって、当事者双方にとってメリットのある解決策を提示することが可能となります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な態様の刑事事件に関する風俗トラブルを多数扱っている刑事事件専門の法律事務所です。
風俗トラブル事件でお困りの方は、24時間対応可のフリーダイヤル(0120-631-881)まで、まずはお問い合わせください。
風俗トラブルを示談で解決
風俗トラブルを示談で解決について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
会社員の男性Aさんは、デリヘル店を利用した際、本番行為をしようと思い、女性にお願いしましたが、断られました。諦め切れなかったAさんは、無理やり挿入しようとしましたが、抵抗されたので諦めました。女性はサービスを途中で切り上げ、部屋を後にしました。その後、そのデリヘル店の男性店員から電話があり、「女の子が本番行為をされそうになったと言っている。」「どういうことだ。」「警察に相談することも考えている」などと言われました。不安になったAさんは、弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)
~強制性交等罪に問われる可能性も~
Aさんは強制性交等罪に問われる可能性があります。
強制性交等罪は刑法177条に規定されています。
刑法177条
13歳以上の者に対し暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有機懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
一般に、「暴行」とは人の身体に対する有形力の行使、「脅迫」とは人を畏怖させるに足りる害悪の告知のことをいいます。そして、強制性交等罪の暴行・脅迫の程度は
相手方(被害者)の反抗を著しく困難しらしめる程度
であることが必要とされています。
具体的には、相手方を殴る、蹴る、叩く、武器を使用して殴る、叩く、馬乗りになる、羽交い絞めにする、縄などで縛るなどが「暴行」に当たるでしょうし、言う通りにしなければ「殺すぞ」、「裸の写真をばらまくぞ、ネットに流すぞ」、「家に火をつけるぞ」などという行為が「脅迫」に当たるでしょう。
「性交等」とは、性交の他に、肛門性交(アナルセックス)、口腔性交(オーラルセックス)も含まれます。性交とは膣内に陰茎を入れる行為、肛門性交とは肛門内に陰茎を入れる行為、口腔性交とは口腔内に陰茎を入れる行為をいいます。
~早期解決を目指す~
このように重い刑罰が予想される強制性交等(未遂)罪ですが、女性やお店が、警察に被害届を出さなければ、警察は事件の存在すら知ることができません。
そうすれば、刑事裁判になる可能性もなく、刑罰を受ける可能性もありません。
事件のことを捜査機関に発覚されないようにするためには、Vさんに捜査機関への被害届(あるいは告訴状)の提出を思いとどまっていただく必要があります。
Vさんに捜査機関への被害届(あるいは告訴状)の提出を思いとどまっていただくには、Vさんと示談交渉をし示談を成立させる必要があります。
また、相手が風俗店となれば、怖い人が出てくるのではないか、莫大な慰謝料を要求されるのではないかなど、不安も大きいと思います。
そこでぜひ一度、弁護士にご相談いただければと思います。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。示談交渉の経験豊富な弁護士が対応致しますので、お早めにご連絡下さい。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。
デリヘル嬢を盗撮しトラブルに 示談交渉は自分でできる?
今回は、兵庫県内のラブホテルに呼んだデリヘル嬢のサービスを盗撮し、トラブルになってしまった場合の解決方法について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
Aさんは、兵庫県内のラブホテルに呼んだデリヘル嬢のサービスをペン型カメラで録画していたところ、デリヘル嬢に盗撮行為がバレてしまい、サービスは即中止となりました。
後にお店からAさんのもとに電話があり、「女の子を盗撮していたとのことだが、犯罪だ。示談金として100万円を支払うか、警察に行くかを選べ。後日この件については話し合いをする」と告げられました。
今のところ、Aさんは一人で話し合いの席につくつもりですが、高圧的な要求をされるのではないかと不安に感じています。
何か良い方法はないのでしょうか。(フィクションです)
~兵庫県内のラブホテルでデリヘル嬢を盗撮すると?~
Aさんがデリヘル嬢を盗撮した行為は、「兵庫県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」違反の罪を構成する可能性が高いでしょう。
※兵庫県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例
第3条の2 省略
(1) 省略
(2) 省略
2 省略
(1) 省略
(2) 省略
3 何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。
Aさんがデリヘル嬢を呼んだラブホテルは、上記第3条の2第3項の「人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」に該当する可能性が高いと考えられます。
このような場所において、ペン型カメラを用い、デリヘル嬢のサービスの様子を盗撮した場合には、上記規定に違反することになると思われます。
上記規定に違反し、有罪判決が確定すると、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処せられます(前記条例第15条1項)。
なお、何らかのミスで撮影できていない場合であっても、「撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置」した段階で上記規定違反の罪が成立します。
~最悪の場合、刑事事件化する場合も~
上記の通り、兵庫県内のラブホテルでデリヘル嬢のサービスを盗撮した場合、罪に問われうることになります。
お店やデリヘル嬢が警察に被害を申告した場合には、Aさんが被疑者として取調べを受けることになる可能性がありますし、また、起訴された場合、前科が付く可能性が高いです。
このような事態はできれば回避したいところです。
そのためには、法律的に適切な方法で示談を行うことにより、刑事事件化の回避を目指すことが考えられます。
~示談とは?~
示談とは、加害者と被害者との間においてなされる、事件解決に向けた合意をいいます。
通常、加害者から被害者へ謝罪をすること、及び、慰謝料等の金銭を支払うことが主な内容となります。
示談は民事上の合意なので、刑事手続とは関係がなく、Aさん一人でも行うことができます。
警察や検察官、裁判所の許可などは必要ありません。
もっとも、風俗トラブルにおけるお店側の要求はしばしば苛烈な態様でなされ、要求される金額も妥当な額とはいえない場合が多いです。
Aさんが自ら示談交渉を行った結果、お店側の要求に畏怖し、あるいは解決を焦って、不当に不利な条件で示談を成立させてしまうおそれがあります。
また、示談にあたっては、お店側の窓口として店員が交渉にあたることがありますが、被害者であるデリヘル嬢は蚊帳の外で、示談の結果に納得しておらず、結局、被害届を出されてしまう、というケースもありえます。
法律的に有効で、紛争の蒸し返しを予防できる示談を成立させなければ意味がありません。
このようなリスクを避けるためには、法律の専門家である弁護士に示談交渉を一任するのが賢明です。
まずは風俗トラブルに熟練した弁護士を探し、法律相談を受けるのがよいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、ケースのような風俗トラブルの解決実績も豊富です。
風俗トラブルでお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
【マッサージ店でのトラブル】準強制わいせつ事件で取調べ・ 刑事弁護士による示談活動
事例:A(44歳:男性)は、マッサージ店にて金銭を支払いV(25歳:女性)から施術を受けていた。
同店においては際どいマッサージ等も行われていたが、あくまで客の方からVの身体に触ることは禁止事項となっていた。
にもかかわらず、Aは施術中のVの胸などを触る行為を繰り返した。
Vが警察署に被害届を提出したところ、警察官は、Aを準強制わいせつの疑いで取り調べることにした。
Aは、風俗トラブルに強いと評判の弁護士に相談しようと考えている(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。
~準強制わいせつと強制わいせつ~
刑法は、第176条以下において、性的自由に関する罪を定めています。これらの罪は、その名のとおり、個人の性的自由に関する自己決定権等を保護するための規定です。したがって、まず確認すべきこととして、このような自己決定権の侵害がなければ当該犯罪は成立しないということです。すなわち、原則として、たとえば成人同士が合意のもとにわいせつな行為を行うというような場合は(少なくとも上記刑法犯としては)犯罪とはなりません。合意・同意がある場合には、そもそも上記の自己決定権を害することがないため、犯罪は成立しないのです。これに対し、合意・同意が認められない場合には、第176条以下の罪が成立するかどうかを検討する必要があります。
本件であれば、AによるVに対する「わいせつな行為」があったのは明らかといえますから、問題となるのはAの行為に、強制わいせつ罪と準強制わいせつ罪(刑法176条前段、178条1項)のどちらが成立するのか(あるいはそもそも成立しないのか)です。
・(強制わいせつ)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
・(準強制わいせつ…(略))
第178条 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。
2(以下略)
上記条文のとおり、178条1項と176条の法定刑は同じですが、178条1項が「準」強制わいせつとしていることからも、あくまで176条の罪の方が基本的な犯罪類型として考えられています。そこで、強制わいせつ罪の成否を検討してみると、176条の罪が成立するためには、(被害者が13歳未満の場合を除いて)「暴行又は脅迫」を用いてわいせつな行為をする必要があります。
本件のような場合、わいせつ行為それ自体を「暴行」と捉え、176条前段の罪を問うことも考えられます。もっとも実務上は、暴行・脅迫以外の方法で抵抗困難な「抗拒不能」状態を作出・利用したわいせつ行為として178条1項の罪が問われることが多いと思われます。
~風俗トラブル等における弁護活動~
性犯罪に対する弁護活動においては、被害者との示談が最重要事項となります。近年の刑法改正によって、刑法上の性犯罪は非親告罪(被害者の告訴がなくても起訴が可能な犯罪)となりました。しかし、上述のようにあくまで刑法に定める性犯罪は被害者の自己決定権の侵害の有無が問題となる類型の犯罪であり、被害者の処罰意思の有無も検察官の訴追裁量(刑事訴訟法248条参照)に大きく影響すると考えられています。したがって、依然として性犯罪における被害者との示談の重要性は、弁護活動において大きなウェイトを占めるものといえるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、風俗トラブル事件などにおける示談活動を多数取り扱っている刑事事件専門の法律事務所です。(準)強制わいせつ罪などによって警察の取調べを受けている方等は、24時間対応可のフリーダイヤル(0120-631-881)にまずはお問い合わせください。刑事弁護士による示談活動等についてくわしくご案内差し上げます。
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