Archive for the ‘未分類’ Category
風俗の盗撮動画で恐喝
風俗の盗撮動画で恐喝
今回は、風俗店に勤務する女性が、客とのプレイ状況を録画した動画をネタに、恐喝をして逮捕されてしまった場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
Aさんは、千葉県千葉市で営業している風俗店に勤務しています。
ある日、客とのプレイ内容を録画し、これを客の配偶者に送信すると告知して、現金を脅し取ることを思いつきました。
いつものように客が待つ美浜区内ラブホテルに行き、客のVさんがシャワーを浴びている隙に、カメラを設置し、Vさんの携帯電話をのぞき見て、Vさんの配偶者の連絡先を入手しました。
プレイが終わった後、Vさんに対し、「プレイ内容を録画したけど、奥さんの連絡先も入手しちゃった。奥さんがビデオを見たらどう思うかな」などと告げ、口止め料と称して20万円を脅し取りました。
Vさんは後に千葉県千葉西警察署に相談し、Aさんは恐喝の疑いで逮捕されてしまいました(フィクションです)。
~恐喝罪について解説~
恐喝罪は、人を恐喝して財物を交付させる犯罪です(刑法第249条1項)。
「恐喝」とは、財物を交付させるために行われる脅迫・暴行であって、相手方の反抗を抑圧する程度に至らないものをいいます。
脅迫・暴行の態様が強いもので、相手方の反抗を抑圧する程度に至った場合は、恐喝罪ではなく、強盗罪が成立する可能性があります。
恐喝罪が成立するためには、脅迫・暴行により畏怖し(恐怖を感じ)、被害者の意思に基づく財物・財産上の利益を移転させる処分行為が必要です。
したがって、被害者が物怖じしない性格で、恐喝行為に対し恐怖を感じなかったが、犯人に哀れみを覚えたなどの事情から財物等を交付した場合には、恐喝未遂罪が成立するに留まります。
~Aさんにも恐喝罪が成立か~
今回のケースの事情を検討してみましょう。
「口止め料を払わなければ、奥さんにプレイ内容を録画した動画を送る」と言う行為は、口止め料を交付させる手段として行われる脅迫と考えられるので、少なくとも「恐喝」には該当する可能性が高いと思われます。
さらに、被害者であるVさんが上記告知に恐怖を感じて20万円を支払ったのであれば、処分行為も認められるので、Aさんには少なくとも恐喝罪が成立する可能性は高いでしょう。
ただ、お金を払わなければすぐにでも動画を送信されてしまいかねない状況であれば、被害者のVさんとしては従わざるを得ず、反抗を抑圧するほどの脅迫と評価され、強盗罪が成立する可能性もゼロとまでは言い切れないので注意が必要です。
~早期に事件を解決するには?~
弁護士を依頼し、被害者であるVと示談をすることが考えられます。
Aさんの行為は、お金欲しさに恐喝に及んだ身勝手なものであり、およそ正当化される要素はありません。
真摯に反省し、Vに生じさせた損害を賠償することが、有利な事件解決を実現する近道となるでしょう。
場合によっては、Aさんの勤務先がAさんに代わって、Vに損害賠償をするかもしれません。
この場合は、勤務先と交渉する必要もあります。
VがAさんの行為を許してくれれば、寛大な処分を望む旨の条項(宥恕条項といいます)を盛り込んでくれる場合もあります。
宥恕条項があれば、よりAさんにとって有利になります。
Vと有利な条件で示談をすることができれば、早期に釈放される可能性も高まりますし、また、検察官が不起訴処分を行う可能性も高まります。
不起訴処分を獲得できれば、裁判にかけられることがないので、前科が付かずにすみます。
まずは、接見にやってきた弁護士から示談交渉についてアドバイスを受け、事件解決を目指していきましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族や従業員が恐喝事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
SMクラブでプレイ中に逮捕【公然わいせつ罪】
SMクラブでプレイ中に逮捕【公然わいせつ罪】
今回は、SMクラブでプレイ中に逮捕されてしまった場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
Aさんは、SMクラブで知り合ったBさんと共に、神奈川県横浜市内にあるアパートの一室で、10名近い客らによる衆人環視の状況で裸になり、SMプレイをするなどして楽しんでいました。
すると突然、神奈川県伊勢佐木警察署の警察官数名が店に現れ、公然わいせつの現行犯として逮捕されてしまいました。
他の客も移動を禁じられ、お店は捜索されています。
Aさんらは突然起こったことに驚いています。
Aさんは今後どうなってしまうのでしょうか。(フィクションです)
~公然わいせつ罪について解説~
公然わいせつ罪とは、その名の通り、公然とわいせつな行為をする犯罪です(刑法第174条)。
公然わいせつ罪につき有罪が確定すると、6月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金又は拘留もしくは科料に処せられます(拘留とは1日以上30日未満の身柄拘束、科料は1000円以上1万円未満の金銭徴収をされる刑罰です)。
以下、詳しく解説します。
①「公然」とは?
「公然」とは、わいせつな行為を不特定または多数人が認識し得る状態をいいます(最高裁昭和32年5月22日決定)。
現実に不特定または多数人がわいせつな行為を見たことは必要ではなく、認識する可能性があれば足ります。
観覧者らと行為者との間に個人的な関係(友人、知人であるなど)があるなど相手が特定されており、その数が少数であれば、公然性は否定されます。
今回のケースの場合は、AさんやBさんと特に関係のない客が10名ほどいたことから、公然性が肯定される可能性が高いと思われます。
②「わいせつな行為」とは?
「わいせつな行為」とは、「行為者又はその他の者の性欲を刺激興奮又は満足させる動作であって、普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するもの」をいいます(東京高等裁判所昭和27年12月18日判決)。
わかりにくいですが、公然と性交したり、陰部を露出するなどすれば、通常、「わいせつな行為」をしたものと認定されます。
AさんはBさんと共に、裸になるなどしてSMプレイをしていますが、この行為は「わいせつな行為」と認定される可能性が高いでしょう。
以上の事実関係によれば、Aさんらに公然わいせつ罪が成立する可能性は極めて高いと思われます。
~なぜ警察が店にやってきたのか?~
理由はわかりませんが、かねてからお店で何らかの犯罪が行われている(今回の様な公然わいせつ行為が日常的に行われている、お店の経営自体が風営法に違反しているなど)のではないか、という疑いを持たれていたのかもしれません。
このような場合、警察は内偵調査を進め、捜索差押許可状の発付を受けるなどの準備を済ませた上で、最終的にお店を捜索することが考えられます。
警察官らが来た時に犯罪行為を直接確認できれば、逮捕されることも考えられます。
~逮捕されたAさんらはどうするべきか?~
早期に弁護士を依頼し、身柄解放活動を行ってもらうことをおすすめします。
Aさんらに勤務先や通学先があれば、逮捕されている間は無断欠勤、無断欠席をすることにより、不利益な処分を受けることが考えられます。
逮捕後、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるとして勾留と呼ばれる身柄拘束期間が続けば、刑事裁判が始まる前の段階だけでも最大で23日間身柄拘束される可能性があります。
逆に勾留されなければ、通常2~3日で外に出ることができます。
勾留がつかないように、弁護士に活動してもらいましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
まずは初回接見のご依頼を頂ければ、弁護士が警察署に駆け付けてアドバイス致します。
ご家族が公然わいせつ事件など起こしてしまいお困りの方は、ぜひご相談ください。
風俗店内での盗撮録音事件で示談交渉
風俗店内での盗撮録音事件で示談交渉
風俗店内での盗撮行為や録音行為の刑事処罰について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事例】
東京都昭島市在住のAさん(50代男性)は、風俗店内で盗撮行為や録音行為を継続的に行っていたとして、風俗店側から「賠償金を支払え。支払わなければ警察に被害届を出す」と言われている。
Aさんは、東京都昭島警察署に被害届を出されて、刑事事件化することを防ぎたい、前科を避けたいと考えて、刑事事件に強い弁護士に法律相談し、風俗店側との示談交渉を弁護士に依頼することにした。
(事実を基にしたフィクションです)
~風俗店内での盗撮行為の刑事処罰とは~
盗撮事件では、一般的に、盗撮の犯行態様に応じて、各都道府県の制定する迷惑防止条例、軽犯罪法、刑法の住居侵入罪や建造物侵入罪などの規定により、刑事処罰を受けます。
迷惑防止条例では、各都道府県によって細かい条文内容は異なるものの、盗撮場所が「人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」や「不特定又は多数の者が利用する公共の場所又は乗物」での盗撮行為が、迷惑防止条例違反に当たるとされていることが多いです。
東京都の迷惑防止条例も、このような規定となっています。
風俗店内での盗撮行為が、迷惑防止条例違反に当たるかどうかを検討するには、まず、その都道府県の迷惑防止条例が「人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」での盗撮行為を規制する条文内容かどうか、そして、実際に事件のあった風俗店内が「人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」に当たると言えるかどうかが、問題となります。
迷惑防止条例違反に当たらないと判断されるようなケースでは、風俗店内でのぞき行為があったとして軽犯罪法違反に問われたり、盗撮目的で風俗店内への不法侵入行為があったとして、刑法の建造物侵入罪に問われたりすることも考えられます。
迷惑防止条例違反は、各都道府県によって「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」や「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科されることが多いです。
ただし、東京都の場合には、盗撮の非常習者は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」、常習者になると「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされています。
軽犯罪法違反の法定刑は「拘留又は科料」、刑法の建造物侵入罪の法定刑は「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」とされています。
なお、「拘留」とは1日以上30日未満の身体拘束がされる刑罰であり、「科料」とは1000円以上1万円未満が没収される刑罰です。
~風俗店内での録音行為の刑事処罰とは~
風俗店内での会話などを、ボイスレコーダーやスマートフォンの録音機能を用いて、密かに録音する行為について、直接に刑事処罰を科す法律はありません。
ただし、録音目的で風俗店内に不法侵入行為があったとして、刑法の建造物侵入罪に問われる可能性は考えられます。
~示談で解決を目指す~
風俗店内での盗撮録音事件で刑事弁護の依頼を受けた弁護士は、まずは、被害者女性や風俗店側との示談交渉を行うことで、警察に被害届が提出される前に事件を解決し、刑事事件化されないことを目指します。
示談交渉は、加害者側と被害者側の双方が合意することで成立するため、弁護士が風俗店側との示談交渉を仲介することで、賠償額や慰謝料などの示談金額につき、警察沙汰になる前の早い段階で合意することが重要となります。
他方で、既に警察に被害届を出されてしまった後で、警察から事情聴取の呼び出しを受けているケースであっても、弁護士が仲介して被害者女性や風俗店側と示談交渉することは重要となります。
特に、被害者や風俗店側との間で「加害者を許す意思を含む示談」が成立していれば、検察官が事件の起訴・不起訴を判断する際に、示談成立済みである事情が重視されて、刑事処罰が軽くなったり、不起訴処分が出て前科を回避できる可能性が高まることが期待されるからです。
風俗店側から何度も示談金の金銭請求を蒸し返されたり、あるいは、示談が成立しているのに警察に被害届を出されたり、といった悪質なケースを防ぐためにも、刑事事件に強い弁護士を仲介させて、示談交渉を行うことは、円満な事件解決のために重要となります。
風俗店内での盗撮録音事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
風俗での本番行為や盗撮を弁護士が示談解決
風俗での本番行為や盗撮を弁護士が示談解決
風俗トラブルで想定される刑事処罰について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事例】
東京都中央区在住のAさん(50代男性)は、デリヘルを呼んだ際に、デリヘル嬢Vさんと本番行為をして、その様子を隠しカメラで盗撮した。
後日にデリヘル店側からAさんへの連絡があり、「無理やり本番行為をされて盗撮された、とVさんが被害申告している。慰謝料を支払うように」と要求された。
Aさんは、刑事事件に強い弁護士に法律相談して、警察沙汰の刑事事件になることが無いように、弁護士に示談対応と事件解決を依頼した。
(事実を基にしたフィクションです)
~風俗トラブルで想定される刑事処罰の種類~
風俗トラブルを起こした場合には、その風俗トラブルの行為態様に応じて、「強制性交等罪」「強制わいせつ罪」「傷害罪、暴行罪」「迷惑防止条例違反」「軽犯罪法違反」「建造物侵入罪」「児童買春・児童ポルノ禁止法違反」「業務妨害罪」など、様々な種類の犯罪が成立することが考えられます。
・刑法 177条(強制性交等)
「十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(略)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。」
風俗嬢との同意なく、本番行為や口腔性交を行った場合には、「強制性交等罪」が成立します。
風俗の利用者側が「風俗嬢の同意がある」と考えていた場合であっても、後々に風俗嬢や風俗店側から、「本番行為の同意が無かった」として、警察に被害届を出されたり、慰謝料を請求されるケースも考えられます。
また、本番行為の際に、風俗嬢にケガをさせてしまった場合には、「強制性交等致傷罪」に当たるとして、刑事処罰の法定刑が「無期又は6年以上の懲役」に重くなる可能性もあります。
・東京都迷惑防止条例 5条1項2号
「次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。
イ 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
ロ 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物(略)」
風俗嬢に対する盗撮行為をした場合には、盗撮場所が「人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」や「不特定又は多数の者が利用する場所又は乗物」であれば、「東京都迷惑防止条例違反」に当たるとして、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となる可能性があります。
また、女性トイレにカメラを仕掛けて風俗嬢を盗撮した場合には、迷惑防止条例違反に当たるとともに、盗撮目的でホテルに侵入したとして「建造物侵入罪」に当たる可能性も考えられます。
その他にも、風俗嬢に暴力を振るったりケガをさせると「暴行罪、傷害罪」、風俗嬢が18歳未満だった場合に「児童買春・児童ポルノ禁止法違反」、風俗店に対してイタズラ電話等をかけ続けた場合に「偽計業務妨害罪」、などの様々な種類の犯罪が、風俗トラブルに関連して成立することが想定されます。
~弁護士に示談交渉をご依頼ください~
風俗本番行為事件や風俗盗撮事件で刑事弁護の依頼を受けた弁護士は、事件早期の段階で風俗店や被害者女性との示談交渉をすることで、警察に被害届を出されることが無いように、警察沙汰になることを未然に防ぐ弁護活動を目指します。
風俗本番行為事件や風俗盗撮事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にぜひご相談ください。
同意の上で本番行為~警察に通報される?
同意の上で本番行為~警察に通報される?
風俗嬢の同意を得て本番行為をした場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事例】
福岡県飯塚市に住むAさんは、ラブホテルに風俗嬢Vさん(23歳)を呼び、そこでサービスを受けました。
そして、AさんはVさんに3万円を払い、Vさんの同意の上でVさんと性交しました。
しかし、Aさんはお店のホームページには「本番行為禁止」と明確に掲示されていたことを知っていたことから、後でVさんが店側に本番行為をしたことを報告し、店側から高額な罰金を請求されたり、警察に通報されるのではないかと不安になりました。
そこで、Aさんはこの不安を解消すべく、風俗トラブルに強い弁護士に無料法律相談を申し込みました。
(フィクションです。)
~ 本番行為をした後の不安 ~
まず、多くの風俗店がホームページで本番行為の禁止などを明示しており、それを知りつつ禁止行為をすることはお店とのトラブルにも発展しかねませんから避けた方が無難です。
特に本番行為は、お店側から「風俗嬢がレイプされたと言っている」などと言われて高額なお金を要求される事案も散見されます。
レイプは刑法の強制性交等罪(刑法177条)に当たり得る行為です。
刑法177条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
強制性交等罪は、相手方の同意があると認められる場合は成立しません。
にもかかわらず、お店側から警察への通報をほのめかされるなどにより、不安に駆られる、場合によっては要求に屈して高額なお金を払ってしまうという方も多くおられます。
お店側から警察に通報するかどうかは「お店側の判断しだい」で、一概に通報する、通報しないと結論づけることはできません。
もちろん、
・風俗嬢を羽交い絞めにして性交した
・風俗嬢を脅して性交した
など、明らかに強制性交等罪が成立する場合は通報される可能性が高いでしょう。
他方で、風俗トラブルの中には、本番行為はしたものの(お店のルールには違反したものの)、明らかに犯罪が成立しない場合、あるいは犯罪が成立するかどうか不明(グレー)なケースも存在します。
明らかに犯罪が成立しない場合は、お店側が警察に通報される可能性は低いと考えますが、グレーな場合は犯罪が成立する可能性が残されている以上、お店側が警察に通報しない可能性はないとはいいきれません。
~ 弁護士が間に入って不当な要求を阻止 ~
以上から、風俗トラブルに発展した場合、本当に犯罪に当たり得る行為を行ったか否か事実確認をする必要があります。
それには弁護士の力を借りる必要があります。
弁護士は当事者から話を聴取した上で、本当に犯罪に当たり得る行為なのかどうか事実を確認します。
その上で、相手方とこれ以上不当な要求をしないよう交渉することもできます。
風俗トラブルで困りの方はまずは弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務は、風俗トラブルをはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
刑事事件・少年事件でお困りの方は,まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談,初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。
無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。
お気軽にご相談ください。
営業禁止地域での風俗サービス
営業禁止地域での風俗サービス
営業禁止地域での風俗サービスについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~今回のケース~
京都市東山区在住のAさんは(50歳)は同区内で個室マッサージ店を経営しています。
ある日Aさんは、従業員Bさん(25歳)に、男性客への性的サービスを行わせました。
Aさんの経営する個室マッサージ店は性的サービスを禁止する地域内にあったため、Aさんは京都府東山警察署の警察官に、風営法違反の疑いで取調べを受けることになりました。
(フィクションです)
~問題となる条文~
Aさんのように禁止区域での風俗営業は、風営法に違反することになってしまいます。
条文を見てみましょう。
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
第28条(店舗型性風俗特殊営業の禁止区域等)
1 店舗型性風俗特殊営業は、一団地の官公庁施設、学校、図書館、児童福祉施設又はその他の施設でその周辺における善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為若しくは少年の健全な育成に傷害を及ぼす行為を防止する必要のあるものとして都道府県の条例で定める者の敷地の周囲200メートルの区域においては、これを営んではならない。
2 前項に定めるもののほか、都道府県は、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するために必要があるときは、条例により、地域を定めて、店舗型性風俗特殊営業を営むことを禁止することができる。
少し長い条文ですので、以下、解説をしていきます。
〇店舗型性風俗特殊営業とは
上記28条1項に出てきた「店舗型性風俗特殊営業」は、「無店舗型性風俗特殊営業」や「店舗型電話異性紹介営業」や「無店舗型電話異性紹介営業」と区別するために、2条6項でどのようなものが該当するかの規定がなされています。
具体例としては、ソープやアダルトショップ、ラブホテルなど、店舗を有する店が該当します。
〇営業禁止地域
風営法28条では、店舗型性風俗特殊営業の営業を行うことのできる地域に制限をかけています。
官公庁施設、学校、図書館、児童福祉施設の敷地の周囲200メートル以内では、その営業を行うことができません。
また、各都道府県で条例により、営業禁止地域を加えることができるので、各都道府県の条例で追加で制限されている地域がないか確認する必要があります。
例えば京都府では「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例」の第11条において追加の規制がなされています。
具体的な禁止地域の確認は、都市計画法なども参照しなければならず、今回は長くなるので省略しますが、このように様々な法律や条例を確認する必要があります。
〇罰則
風営法28条1項・2項に違反した場合の規定は同法第49条にあります。
もし、風営法28条1項・2項違反の罪で起訴されて有罪判決が確定してしまうと、「2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金又はその両方」が刑罰として科されてしまいます。
~風営法違反に対する弁護士の対応~
一般の方では、自分の営業が風営法においてどの営業に該当するのかについて判断するのは難しいと思います。
また、風営法だけでなく各都道府県の条例等も調べなければならず、一個人だけでそれを行うのはとても大変でしょう。
そこで一度、風営法に詳しい弁護士の元へ相談に行くことをおすすめします。
弁護士は、風営法違反にあたるかどうかについて豊富な知識と経験を持っています。
一度状況を整理してもらうことで自分の納得のいく解決に繋がる可能性がかなり高まるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見サービスをおこなっております。
無料法律相談や初回接見サービスの予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、京都での風営法違反事件など、刑事事件でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
風俗店での録音行為
風俗店での録音行為
風俗店での録音行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~事件~
Aさんは会社員ですが、風俗店が好きで毎週のように兵庫県加古川市にあるお気に入りの風俗店に通っていました。
ある時、いつも指名している風俗嬢とのサービス時のやりとりを、家に帰った後に聴きなおして楽しみたいと考え、録音器を購入し、サービスを受ける際に、こっそり録音器を持ち込んで録音していました。
しかしながら、風俗嬢に録音がバレて、店の人を呼ばれてしまいました。
Aさんは、やってきた店員から、「録音は犯罪だぞ。兵庫県加古川警察署に訴えられたくなければ100万円の示談金を支払え」と言われ、連絡先と免許証のコピーも取られてしまいました。
困ったAさんは、弁護士に相談することにしました。
(この事例はフィクションです)
【録音は犯罪になるのか?】
結論から申し上げますと、こうした録音行為自体を直接処罰する法律は、ありません。
盗聴などと聞くと、いかにも法に触れる悪いことのようにも思えますが、実は、日本では、録音器を購入したり、使用したりすることだけで、直ちに犯罪として処罰されるわけではないのです。
ですから、上の事例で、店長が言った「録音は犯罪だ」という発言は、間違いということになります。
【録音はどういう場合に犯罪になる?】
しかし、録音そのものが直ちに犯罪にあたらないとしても、録音の仕方や、録音したものの使い方によっては、別の犯罪にあたり、処罰される可能性があります。
例えば、お店が店内での録音・録画を禁止しているにもかかわらず録音機を事前に準備してお店の中に入れば、建造物侵入罪に問われ、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金を科せられる(刑法第130条)可能性があります。
その他にも、上の事例で、Aさんが、風俗嬢に、録音した音声をネタに言うことを聞かせようとしたような場合はどうでしょう。
録音した音声を広められたくないなら、金をはらえ、などと脅し、風俗嬢がこれを恐れて実際にお金を払った場合、刑法の恐喝罪に当たります(刑法第249条、10年以下の懲役)。
仮に、脅すところまでで、風俗嬢が人を呼ぶなどして、金銭を交付させるに至らなかった場合でも、刑法第250条は恐喝罪の未遂も処罰するとしていますから、恐喝未遂になります。
また、録音した音声をネタに、金銭の交付ではなく本番行為など性的な行為を迫るなどした場合はどうでしょうか。
この場合は、脅迫を用いて性交したものとして、強制性交等罪(旧強姦罪、刑法第177条 5年以上の有期懲役)に問われると考えられます。
【風俗店での録音事件での弁護活動】
録音行為が犯罪ではないからといって、Aさんのように、風俗店で録音して、店長から示談金を要求されたり、連絡先を押さえられたり、刑事事件化をほのめかされたりしたら、不安でたまらないことかと思われます。
このような場合でも、弁護士に依頼するメリットは十分にあります。
まず、録音行為が犯罪ではないにせよ、店の利用規約には反しているでしょうから、それに違反した意味での違約金を支払い、示談で解決することは考えられます。
店と直接交渉するのは難しいでしょうが、弁護士であれば、適切な示談交渉が期待できます。
具体的には、店の規約には反しているので、100万円とまではいかないとしても違約金を支払うと店に交渉を持ち掛けることも考えられます。
示談の中で、違約金の支払いをもって今回の録音の件は一切解決したと確認する示談書を交わし、今後店側から風俗トラブルを蒸し返されないようにしたり、示談金の支払と引き換えに連絡先や免許証のコピーの破棄を約束してもらう、刑事事件化をしないよう被害届の提出等をしないように約束してもらう、といった対応も考えられます。
いずれにせよ、このような録音事件で刑事事件化が不安な場合は、すぐに示談に詳しい弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見サービスを行っていますので、まずはお気軽にご連絡ください。
風俗店での本番行為
風俗店での本番行為
風俗店での本番行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
・今回の事件
Aさんは、大阪府泉佐野市に住む35歳の会社員で、妻と暮らしています。
奥さんと長いことご無沙汰だったAさんは、女遊びがしたくなり、近所にある風俗店に行ってみることにしました。
風俗嬢のサービスに興奮したAさんは、自分を押さえられず、風俗嬢と性交する、いわゆる「本番行為」をしてしまい、店の人を呼ばれました。
Aさんは、店内から出てきた怖そうな店長から、「本番行為は規約違反だし、重大な犯罪にもなる。大阪府泉佐野警察署に訴えられたくなければ示談金500万円を支払え」と言われてしまいました。
困り果てたAさんは、刑事事件や風俗トラブルに詳しいと評判の弁護士をインターネットで探し、その弁護士の事務所に行って、相談することにしました。
(フィクションです)
・本番行為
風俗店での「本番行為」とは、性交、すなわち男性器の女性器への挿入を指します。
デリヘルやソープなどの風俗店が、風俗嬢に本番行為をさせる、許容するということはほとんどありません。
風俗店で本番行為を認めてしまえば、売春防止法等の法律に違反する可能性があるからです。
ですから、利用規約内で、本番行為を禁止する規定を置いている店が一般的です。
しかし、風俗店を利用した際、その場の雰囲気や成り行き次第では本番行為に至ることもあるようです。
その他に、いわゆる「スマタ」をしている間に、誤って男性器が女性器に入ってしまい、本番行為だといわれて店の人を呼ばれる、というパターンもよく聞かれるケースです。
・本番行為が刑事事件化すると?
利用客が本番行為のような風俗トラブルを起こした場合、店側の対応としては、いきなり警察に被害届を出すよりも、高額の示談金を要求してくることも多いかと思われます。
ですが、仮に、本番行為を警察が事件として扱うことになると、刑法・刑事訴訟法の手続に従い事件が処理されることになります。
本番行為は、態様によっては刑法の強制性交等罪(旧強姦罪)に該当するおそれがあります。
強制性交等罪は、有罪判決を受けた場合、5年以上の有期懲役を科されるという、大変重い罪になっています。(刑法第177条)
ですから、刑事事件になって強制性交等罪で有罪判決を受けた場合、Aさんが実刑判決をうけて刑務所行きになる、という可能性もあり得るわけです。
また、そのような重い罪を免れるために逃亡するおそれがあると判断され、逮捕・勾留を受ける可能性もあるでしょう。
さらに、Aさんとしては、家族や会社に風俗トラブルのことが知られるのも危惧するところでしょう。
特に、刑事事件にまで発展した場合、会社から解雇などの処分を受ける心配もありますし、奥さんから離婚を迫られ、家庭裁判所に離婚調停の申し立てをされるなどというおそれもあるでしょう。
・本番行為に関わる風俗トラブルでの弁護活動
本番行為に関わる風俗トラブルでの弁護活動としては、まず、刑事事件化の阻止が第一に挙げられます。
本人が示談交渉をすると、本番行為をしてしまった弱みに付け込まれ、不利な示談を強要されることも考えられるところですが、弁護士が対応すればそのような事態は防げます。
Aさんのような場合であれば、示談の当事者はあくまで風俗嬢であり、500万円は過大であるとしても、適切な金額の示談金を提示し、交渉することも考えられます。
そのうえで、今回の風俗トラブルについてはこの示談金の支払をもってすべて解決したこととし、今後蒸し返すことはしないとの約束や、会社や家族など第三者に一切風俗トラブルのことを口外しないとの約束を示談書内に組み込んだ示談を結ぶことが考えられます。
仮に、刑事事件化した場合であっても、起訴前に示談ができれば、起訴する必要はないとの判断の下、検察官が不起訴処分にする可能性が高まります。
そうなれば、事件は終了しますし、前科もつきません。
起訴された場合であっても、示談し、裁判において示談書を証拠として提出すれば、執行猶予を得られる可能性は高くなるでしょう。
風俗店で風俗トラブルに巻き込まれてしまい、刑事事件化が心配である、刑事事件化してしまって困っているという方は、ぜひ一度弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
迅速に対応いたします。
風俗トラブルとお触り行為
風俗トラブルとお触り行為
風俗トラブルとお触り行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
・事件
Aさんは、埼玉県羽生市に住む39歳の会社員で、妻と暮らしています。
Aさんは、奥さんに内緒で、女遊びがしたくなり、風俗店に行ってみることにしました。
そのお店では、客が従業員の体に触る、いわゆる「お触り行為」は禁止されていました。
しかし、風俗嬢のサービスに興奮したAさんは、風俗嬢の胸を触ってしまい、風俗嬢に店の人を呼ばれました。
そこでAさんは、「当店ではお触り行為は規約違反だし、犯罪にもなる。女の子が辞めたらどうしてくれるんだ。埼玉県羽生警察署に訴えられたくなければ示談金100万円を支払え」などと言われてしまいました。
困り果てたAさんは、刑事事件や風俗トラブルに詳しいと評判の弁護士の事務所に行って、事件を相談することにしました。
(フィクションです)
・お触り行為
風俗店での「お触り行為」とは、客から従業員の風俗嬢に触ることです。
お触り行為を禁止するかしないかは、そのお店によるでしょうが、性器や胸に触るのは禁止、などと一部のお触り行為を禁止しているお店もあります。
・お触り行為が刑事事件化すると?
利用客がお触り行為のような風俗トラブルを起こした場合、店側の対応としては、いきなり警察に被害届を出すよりも罰金や示談金の要求をしてくる場合も多く見られます。
ですが、仮に、お触り行為を風俗店が警察等に届け出て刑事事件となれば、刑法・刑事訴訟法の手続に従い事件が処理されることになります。
お触り行為は、態様によって刑法で定められている強制わいせつ罪に該当するおそれがあります。
強制わいせつ罪で有罪判決を受けた場合、6か月以上10年以下の懲役を科されます(刑法第176条)。
ですから、おさわり行為が強制わいせつ罪にあたるということで刑事事件になって有罪判決を受けた場合、Aさんが実刑判決をうけて刑務所行きになる、という可能性もあり得るわけです。
強制わいせつ罪には罰金刑がないので、罪を認めて罰金を支払うことで事件を終了させる、略式請求がされることはありません。
検察官が事件を起訴すれば、必ず公開の裁判が開かれることになります。
強制わいせつ罪は、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした場合に成立します。
相手の同意なく、体の性的な部位に触る行為は、「暴行」及び「わいせつな行為」にあたる可能性があります。
お触り禁止のお店なのに風俗嬢にお触り行為をした場合、通常は風俗嬢の意思に反して体に触ったのだろうと考えられます。
しかも、お触り行為をしてしまう部位は、たいてい性的な部分ないしそれに近い部分です。
ですから、お触り禁止の店で風俗嬢にお触り行為をすることは、強制わいせつ罪が成立する可能性があるといえるのです。
・お触り行為での弁護活動
お触り行為での弁護活動としては、警察などに届けられる前の段階であるのなら、刑事事件化の阻止が第一に挙げられます。
示談を締結し、その中で警察への被害届等の提出をしないよう約束してもらえれば、刑事事件化を防ぐことができます。
本人が示談交渉をすると、お触り行為をしてしまった弱みに付け込まれ、不利な示談を強要されることも考えられます。
さらに、店側と話を進めてしまった後に、その示談が当事者であるはずの風俗嬢抜きで店との間で勝手に行われたものであると発覚した、ということになってしまう可能性もあります。
弁護士が対応すればそのような事態を避けることができます。
Aさんのような場合であれば、適切な金額の示談金を提示し、店側にも了解させる形で風俗嬢と交渉することになるでしょう。
そのうえで、今回の風俗トラブルについてはこの示談金の支払をもってすべて解決したこととし、今後蒸し返したり、別個の賠償金を請求したりすることはしないとの約束や、会社や家族など第三者に一切トラブルのことを口外しないとの約束、被害届の提出などをしないといった約束を示談書内に組み込み、風俗トラブルを解決することが考えられます。
仮に刑事事件化した場合であっても、起訴前に示談し、被害者が加害者の処罰を望まないということになれば、起訴する必要はないとの判断の下、検察官が不起訴処分にする可能性が高まります。
そうなれば、事件は終了しますし、前科もつきません。
起訴された場合であっても、示談し、裁判において示談書を証拠として提出すれば、執行猶予を得られる可能性は高くなるといえます。
お触り行為から刑事事件になりそうでお悩みの方は、一度弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士までご相談ください。
初回無料の法律相談も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
風俗店の従業員が18歳未満だった
風俗店の従業員が18歳未満だった
風俗店の従業員が18歳未満だった場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
・事件
Aさんは、横浜市在住の会社員です。
ある日、Aさんは横浜市中区にある風俗店を利用し、ある風俗嬢を指名しました。
やってきた風俗嬢は、なんだか若そうな感じでしたが、Aさんは気にせず、サービスを受けました。
その後しばらくして、またサービスを受けようと同じ風俗店に行ったのですが、風俗店は営業を停止していました。
なんでも、その風俗店は17歳の子を風俗嬢として働かせていたということで、神奈川県山手警察署に摘発されたらしいのです。
Aさんは、もしかして過去に自分が指名してサービスを受けた風俗嬢が17歳だったのではと心配になり、刑事事件や風俗トラブルに詳しいと評判の弁護士の事務所に行って、相談することにしました。
(フィクションです)
・児童の風俗店での接待
風俗店が18歳未満の児童を風俗嬢として働かせると、風俗店は風営法や児童福祉法違反で摘発され、経営者は処罰されることになります。
では、利用客の側の刑事責任はどうなるのでしょうか。
18歳未満の児童との性的な行為に関連する法律・条例のうち、神奈川県の定める淫行条例違反の場合の法定刑は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金です(神奈川県青少年保護育成条例第31条1項、同第53条1項)。
淫行には性交等の性的な行為が含まれます。
お金など対価を払って18歳未満の児童と性交等をする、児童買春の法定刑は、5年以下の懲役または300万円以下の罰金です(児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律第4条、同第2条2項)。
Aさんが受けたサービスの内容によっては、淫行条例違反や、児童買春の罪に問われることもありそうです。
・犯罪の成立には故意が必要
過失傷害罪や過失運転致傷罪のように過失犯が定められている犯罪を除いて、犯罪で処罰するためには罪になるべき行為をしたことについて、故意が必要になります。
児童買春の場合であれば、お金をなど対価を払う代わりに性交等をするしていることに故意があることは勿論、相手が18歳未満であるということについても、故意が必要です。
注意しなければならないのは、ここでの「故意」とは、「もしかしたら・・・かもしれない」といった程度のもので足り(未必の故意といいます)、確信犯でなくてもいいということです。
淫行や児童買春でいえば、「もしかしたら相手は18歳未満かもしれない」と思っていながら性交していれば、故意があると言えます。
Aさんの場合、風俗店でサービスを受けています。
風俗店では、18歳未満の児童を風俗嬢として働かせることは禁止されているわけですから、通常、サービスを受ける相手が18歳未満かもしれない、などとは全く思わず、未必の故意すらないとも考えられます。
もっとも、Aさんが、風俗嬢をやけに若く見えると感じたという事情や、その他の風俗嬢とのやり取りなど具体的な事情によっては、未必の故意が認定される可能性もあります。
また、仮に今回の件を警察が捜査するとなると、Aさんに、本当は18歳未満だと思っていたと自白を求め威圧的な取調べを行う、といった展開も考えられるところです。
・弁護活動
弁護士としては、本人から詳細な事情を聞きとった上で、故意がないとの主張が可能か否かを、まず判断します。
その上で、故意がないと主張できると考えられる場合、黙秘権行使など取調べへの対応を適切にアドバイスしたり、Aさんや関係者の言い分を書面にまとめたり、本人に有利な証拠を集めたりしたうえで、捜査機関に、本人には故意がなかったのだから、不起訴とするように説得することになるでしょう。
自白を迫る不当な取調べが行われている場合であれば、捜査機関に対し毅然と抗議し、これをやめさせるべく活動することが考えられます。
風俗嬢が18歳未満だったというケースでも、事情によっていろいろな対応・見通しが考えられますから、まずは弁護士にご相談ください。
風俗店を利用して風俗トラブルに巻き込まれてしまった方は、ぜひ一度弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
数々の実績を基に、迅速かつ適切に対応いたします。