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職業安定法と略式裁判

2019-11-12

職業安定法と略式裁判

職業安定法略式裁判について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

東京都葛飾区に住むAさん(20歳)は、出会い系サイトで17歳の女子高生になりすまして援助交際希望の男性を募集し、男性にAさんの妹Vさん(16歳)やVさんの友人を紹介していました。
そして、Aさんは、Vさんらが受け取ったお金の3分の2を自分のものとし、合計約80万円ほど稼いでいました。
そうしたところ、Aさんは警視庁亀有警察署職業安定法違反で逮捕されてしまいました。
援助交際をした男性が児童買春の罪で逮捕されたことがきっかけで、本件が発覚したようです。
Aさんが逮捕されてしまったと聞いたAさんの家族は、刑事事件専門の弁護士に接見を依頼しました。
(フィクションです)

~ 職業安定法 ~

職業安定法63条には次の定めがあります。

職業安定法63条
次の各号のいずれかに該当する者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。 
2号 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行った者又はこれらに従事した者

公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務(有害業務)」とは、社会一般の道徳観念に反する業務をいい、労働者保護、善良な風俗の保護という観点から判断されますが、18歳未満の児童を援助交際に応じさせること、は「有害業務」に当たるといってよいでしょう。
また、Aさんが男性にVさんらを紹介することは「労働者の供給」に当たる可能性があります。
なお、Vさんらが「労働者」に当たるか否かは、名目にとらわれず、勤務時間・場所、拘束の有無、使用者の指揮命令下にあるか否かなど実際の状況から判断されるものと思われます。

事例のように、援助交際への労働者供給は、児童買春などから発覚するパターンも多く、発覚すれば関係者も多数に上ることなどから逮捕・勾留される可能性が高いと思われます。
しかし、職業安定法違反は、上記のとおり罰金刑が定められています。
罰金刑を受けるには略式裁判に応じる必要がありますが、略式裁判を受けると以下のメリットがあります。

~ 略式裁判 ~

略式裁判は、公開の法廷に出頭する必要がなく、裁判官が書面だけで審理を行う裁判のことをいいます。
国民には通常の裁判を受ける権利が認められていますから、略式裁判をするには、被疑者の同意が必要です。
ここで、略式裁判を受けるメリットとしては、

1 懲役刑を受けるおそれがない(略式命令では100万円以下の罰金又は科料の刑の命令しか出せない)
→将来、刑務所で服役するおそれがなくなる

2 公開の法廷に出廷する必要がない
→会社を休む必要がない(通常の日常生活を送れる)、裁判を他人の目に晒されることはない(事件を秘密にできる)

などといった点が挙げられます。
略式裁判は通常の裁判手続を省略する裁判であり、略式裁判を受けるということはかかっている容疑を認めるということになります。
ですから、容疑を否認する場合は、略式手続に応じてはいけません。
通常の裁判で事実を争う必要があります。

略式裁判のそのほかのメリットとしては、略式命令が出た時点で釈放されるという点も挙げられます。
例えば、勾留中の場合、勾留期間9日目で検察官により略式起訴されたとしましょう。
その場合、通常、その日に裁判官による略式裁判が行われ(先ほども申しましたように裁判への出廷の必要はない)、略式命令をすることができないこと、略式命令をすることが相当でないこと以外は、その日に略式命令が出されます。
略式命令が出されると勾留状の効力が失効するとの規定があります(刑事訴訟法345条)から、その時点で釈放されるのです。

略式裁判にはこのように、メリットもあればデメリットもあります。
刑事事件で被疑者となってしまったら、略式裁判を利用できる見込みのある罪なのか、略式裁判のメリットデメリットは何なのか等を弁護士に相談してみましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件専門の法律事務所です。
刑事事件少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。
専門のスタッフが24時間体制で、初回接見サービス、無料法律相談の予約を受け付けております。

本番行為の黙認で売春周旋

2019-11-08

本番行為の黙認で売春周旋

風俗店の本番行為の黙認による売春周旋事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【ケース】

福岡市中央区に住むAさんは、同市所在のデリヘル店Xにおいて、指名を受けた従業員を客の下へ送迎する運転手として働いていました。
Xは、デリヘル嬢と客がいわゆる本番行為していることを黙認していましたが、Aさんはそのことを知らずに仕事をしていました。
ある日、Xを福岡県中央警察署の警察官が訪れ、捜索・差押えを行ったうえでAさんと店長のBさんを売春防止法違反(周旋)の疑いで逮捕しました。
Aさんと接見した弁護士は、Aさんが本番行為に関する事実を知らなかったと聞き、故意を争う弁護活動を行うことにしました。
(フィクションです。)

【風俗店による売春のあっせん】

デリバリーヘルス(通称:デリヘル)とは、従業員を利用客のもとに派遣して性的なサービスを提供する風俗の形態を指します。
デリヘルを含むファッションヘルスにおいては、性器の挿入を行う通常の性交(本番行為)が許されていません。
というのも、店のサービスとしてそうした行為を行った場合、対価を受けて不特定の相手方と性交するものとして、売春禁止法が禁止している「売春」に当たるからだと考えられます。

売春防止法は、売春の禁止を明記している一方、売春行為自体の罰則を定めていません。
そのため、たとえ売春を行ったとしても、それが児童買春に当たらない限り売春の当事者が刑事責任を問われることはないと言えます。
ですが、売春を助長する一定の行為については、売春防止法をはじめとする各種の法令が刑罰を定めています。
上記事例では、Xの従業員が本番行為を行っているにとどまらず、Xとしてそれを黙認しています。
このような行為は、売春の当事者を仲介する「周旋」に当たり、売春防止法が定める売春周旋の罪が成立すると考えられます。
そうすると、少なくともXの経営者に関しては、売春周旋の罪により2年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されるおそれがあると言えます。

また、売春をさせた従業員が18歳未満の者であった場合、児童福祉法違反(児童に淫行をさせる行為)や児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春周旋)として更に重い処罰が科される余地が出てきます。
昨今は児童の性的搾取に対して厳しい目が向けられているので、従業員が18歳未満かどうかも重大な事実と言えるでしょう。

【本番行為の事実を知らなかった従業員の責任】

上記事例のAさんは、単に運転手として従業員の送迎を行っていたに過ぎず、積極的に売春の周旋に加担していたわけではありません。
ですが、そのことから直ちに売春周旋の罪の責任を逃れられるわけではない点に注意が必要です。
刑事事件においては、複数名が相互に協力して犯罪を実行した場合に、関与者全員に犯罪の責任を負わせることが認められているからです。
また、その犯罪行為をすることを容易にする手助けをした場合にも、犯罪の責任を問われることになっています。
Aさんについても、送迎というかたちで売春の仲介に関与している以上、売春周旋の責任を問われる可能性はあります。

もっとも、上記のような連帯責任を肯定する前提として、各人が犯行計画などを通して犯罪事実を認識していることは必要となります。
上記事例を見てみると、AさんはXが本番行為を黙認していることを知りません。
そうすると、Aさんとしては「売春」に加担している事実を認識していないことから、売春周旋の罪の責任は問われないことが期待できます。

そこで、弁護士としては、Aさんに売春周旋の故意がなかったと主張して不起訴や無罪を目指すことが考えられます。
こうした取組みに当たっては、捜査の初期段階から取調べについてアドバイスをしたり、入念に証拠を収集して主張を組み立てたりすることが重要となります。
ですので、もし故意を争って不起訴や無罪を目指すなら、可能な限り早い段階で弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、風俗トラブルに強い弁護士が、不起訴や無罪に向けて周到な弁護活動を行います。
ご家族などが売春周旋の疑いで逮捕されたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(無料法律相談のご予約はこちら

風俗トラブルの典型

2019-11-04

風俗トラブルの典型

風俗トラブルの典型について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例
京都市西京区に住むAさんは、京都市西京区内のラブホテルにデリヘル嬢(21歳)を呼び、そこでサービスを受けました。
その後、Aさんは、サービスを受け終え客室を出たところ、玄関先に店員が待っていて、「女の子が無理矢理に性交されそうになったと言ってきた。レイプの未遂だから、示談金として100万円を払え。払えなければ京都府西京警察署に告訴するからな。」と言われました。
Aさんは、デリヘル嬢に暴行や脅迫はもちろん、性交を迫ることもしていないのですが、店員の高圧的かつ執拗な態度に困っています。
Aさんは「弁護士に相談する」などといってその場を逃れ、後日、弊所の弁護士に無料法律相談を申込みました。
(フィクションです。)

~ 風俗トラブルの特殊性 ~

風俗トラブルでは、のちのち被害者や被害者が所属する店側から示談金を要求されることが共通していることが多いと思います。
しかし、その原因については、風俗トラブルに発展する行為が

① 犯罪に当たることが明らかである場合
② 犯罪に当たることが不明(グレー)である場合
③ 犯罪に当たらないことが明らかである場合(EX:暴行、脅迫がない、風俗嬢の同意があるなど)

に分けられると思います。 

~ 風俗トラブルと犯罪 ~

では、風俗トラブルにおいて、どんな行為が犯罪に問われるのかご紹介します。

① 無理矢理の本番行為
本番行為を無理矢理行えば、いわゆるレイプと言われるものとなるでしょう。
レイプは刑法の強制性交等罪に当たります。
強制性交等罪は刑法177条に規定されています。

刑法177条
13歳以上の者に対し暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有機懲役に処する。
13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

また、強制性交等罪の場合未遂も罪に問われます(刑法180条)。

② 過剰なサービスの強要
多くの風俗店では、本番行為の禁止とともに風俗嬢が提供する性的サービスの範囲を明示しています。
その範囲を超えたサービスを強要すると、態様によって強制わいせつ罪(刑法176条)や、先ほど挙げた強制性交等罪に問われる可能性があります。

刑法176条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の男女に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

強制わいせつ罪も、強制性交等罪と同様に未遂も問われます(刑法180条)。
強制性交等罪は本番行為(性交)だけでなく肛門性交や口腔性交をした場合にも適用されるため、性的サービスの範囲外である肛門性交や口腔性交を強要した場合は、強制性交等罪(あるいはその未遂罪)に問われる可能性があります。

また、わいせつ行為に至らない場合でも、強要罪に問われることがあります。

刑法223条1項
生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対して害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。
 
③ 18歳未満の者からのサービス

もし風俗嬢が18歳未満の者であることを知りながら性的サービスを受けた場合は、児童買春・ポルノ禁止法で禁止する児童買春の罪、児童福祉法違反や各都道府県の青少年育成保護条例違反に問われる可能性があります。
児童買春の罪は5年以下の懲役または300万円以下の罰金、青少年育成保護条例違反は2年以下の懲役または100万円以下の罰金とされていることが多いと思われます。

④ 盗撮

風俗嬢に対する盗撮は、軽犯罪法違反、さらに都道府県によっては迷惑防止条例違反が適用されることがあります。

盗撮は軽犯罪法第1条23号「人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見」した行為に当たります。罰則は拘留または科料です。
また、迷惑防止条例違反は1年以下の懲役または100万円以下の罰金、さらに常習と認められた場合は2年以下の懲役または100万円以下の罰金とされていることが多いと思われます。

なお、従業員と合意のうえ本番行為に及んだとしても、あとから従業員が「本番行為を強要された」と訴えてきた場合は、きわめて立場が悪くなるでしょう。

~ そもそも犯罪に当たるか検討し、弁護士に相談しよう ~

まず、風俗トラブルで、相手方から警察に訴えることをネタに示談金の支払いを要求されてきたら、本当に犯罪に当たる行為かどうか確かめる必要があります。
そして、仮に、Aさんのように上記③に当たる場合であれば、その要求に対して毅然とした態度で臨む必要があります。
もっとも、その判断は難しいですから、お困りの際は弁護士に相談する必要があります。

また、仮に犯罪に当たらない場合でも、民法上の不法行為には当たり、相手方に損害賠償金を支払う義務が生じる場合もあります(民法709条、710条)。
その場合であっても、慰謝料額を巡って争いが生じやすいですから、その際も弁護士に相談するとよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件専門の法律事務所です。
風俗トラブル刑事事件化するかもしれないとお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。
専門のスタッフが24時間体制で、初回接見サービス、無料法律相談の予約を受け付けております。

デリヘルの店員から身に覚えのない要求をされた

2019-10-31

デリヘルの店員から身に覚えのない要求をされた

デリヘルの店員から身に覚えのない要求をされたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~
Aさんは、大阪府貝塚市内のラブホテルにデリヘルを呼び、サービスを受けました。
サービスを受けている際に、何度かデリヘル嬢に対し、いわゆる本番行為を求めるなどしましたが、デリヘル嬢が拒否したので、これ以上強く求めることはしませんでした。
するとサービスが終了した後、利用したデリヘル店の店員から連絡があり、「女の子が無理矢理されそうになったと言って泣いている。どうしてくれる。大阪府貝塚警察署に届け出るぞ」と告げられました。
Aさんは無理矢理店員に迫った覚えは全くなかったものの、デリヘル店の店員の剣幕に不安を覚え、また、自分が刑事事件の被疑者になるのではないかと心配になり、弁護士と相談することにしました。
(フィクションです)

~Aさんはどうしたらよいか?~

デリヘルでは、性的なサービスを受けることができますが、性交を行うことはできません。
しかし、中には、本番行為を希望し、これをデリヘル嬢に求める方もいるようです。
単純にデリヘル嬢に「本番行為がしたい」と求めるだけであれば、特に問題となることはないでしょう。
しかし、デリヘル嬢がケースのように、「無理矢理されそうになった」とお店に報告した場合は、事情が異なってきます。

仮に、Aさんがデリヘル嬢に対し「無理矢理」本番行為をしたり、しそうになってしまった場合はどうなるのでしょうか。
この場合は、強制性交等罪や強制性交等未遂罪が成立します。

強制性交等罪は、13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交をする犯罪です。
13歳未満の者に対しては、暴行・脅迫によらなくても、また、相手方の同意があったとしても、性交、肛門性交、口腔性交を行った時点で、強制性交等罪が成立します(刑法第177条)。
通常、デリヘル嬢は13歳以上ですから、暴行・脅迫により性交等を行うことで、初めて強制性交等罪が成立することになります。
強制性交等罪の法定刑は5年以上(20年以下)の有期懲役となっており、かなり重い部類の犯罪ということができます。
そして、強制性交等罪は未遂罪も定められていますので、性交等を遂げなかった場合についても、強制性交等未遂罪が成立する可能性があります(刑法180条)。

では、今回のケースの場合はどうでしょうか。
Aさんはデリヘル嬢に対し、本番行為に応じるよう交渉したことはありますが、この行為が上記の「暴行」「脅迫」に該当することはありません。
もちろん、刃物を示す等して「死にたくなければ本番行為に応じろ」などと申し向けた場合は「脅迫」に該当する可能性も出てきますが、Aさんはこのような害悪の告知は行っていません。
したがって、Aさんの認識通りの事実であるのならば、Aさんには未遂も含めて強制性交等罪は成立しないことになります。

~デリヘル店の店員にはどのように対応するか?~

Aさんに連絡をしてきたデリヘル店の店員が今回のケースの経緯についてどのように認識しているかはわかりませんが、デリヘル嬢の言っていることが真実であると考えているのであれば、かなり過激な態様で示談金を要求してきたり、高額(数百万円など)の示談金を要求してくる可能性もあります。
反対に、デリヘル嬢の言っていることが真実ではないかもしれない、と考えていても、示談金名目で金銭を得るチャンスであると考え、やはり示談金の要求を行ってくるかもしれません。
いずれにしてもきっぱりと、デリヘル嬢と強制的に性交したり、暴行・脅迫を用いて性交を求めた事実がないことを主張すべきであると思われます。
場合によっては、Aさんが恐喝罪の被害者と評価されうることもあります。
この場合は、警察に行き、被害を申告することも視野に入れた方が良いかもしれません。
今回のケースの場合は、「どこかで会って話をしよう」などと言われ、約束した場所に行くと、免許証を取り上げられたり、勤務先を知られてしまうなど、Aさんにとってより不利益な事態となる可能性もあります。

もちろん、全てのケース、全てのデリヘル店でそういった不当に高額な示談金を要求して終わりとは限りません。
デリヘル嬢が被害を訴えたことによって警察などに被害申告をし、そこから捜査が始まり刑事事件化する可能性もあります。
刑事事件化してしまった場合、たとえ事実が異なっていたとしても容疑はかけられ、被疑者として捜査されることになります。
こうした場合に備えることも含め、まずは弁護士に相談相談されることをおすすめいたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件にかかわる風俗トラブルに関し、初回無料で法律相談を行っています。
身に覚えのない風俗トラブルに巻き込まれてしまい、刑事事件化するかもしれないとお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

客引き行為で逮捕

2019-10-27

客引き行為で逮捕

客引き行為での逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~
Aさんは、埼玉県鶴ヶ島市のキャバクラの男性事務員として勤務していた。
Aさんは、キャバクラでの主たる業務として、店の外に出て通行人等に対して呼び込みをするいわゆる客引き行為を行っていた。
普段のAさんの客引き行為は、店の周辺で不特定多数の通行人に対し呼び込みをするにとどまっていたが、店から課された月のノルマの達成が厳しい時には、特定の通行人に対しつきまとった上で執拗に店に来るよう説得するような行為もしていた。
ある日、Aさんが、特定の通行人につきまとい執拗な客引き行為を行っていたところ、その様子をパトロール中の埼玉県西入間警察署の警察官が発見し、風営法違反の被疑事実でAさんを現行犯逮捕した。
(上記の事例はフィクションです)

~風営法違反~

客引き行為を規制する法律として、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(以下、風営法とします)が挙げられます。

風営法22条1項は、風俗営業を営む者が、当該営業に関し客引き行為を行うこと(同項1号)や、当該営業に関し客引きをするため、道路その他公共の場所で、人に身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと(同項2号)を禁止しており、これに違反した者は、6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金が科されることになります(風営法52条1号)。

キャバクラについては、「…その他の施設を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業」(風営法2条1号)として「風俗営業」にあたります。
そのため、Aさんはキャバクラの男性事務員であり「風俗営業を営む者」にあたるといえます。

~客引き行為とは~

風営法22条1項1号は、「客引きをすること」を禁止しているにとどまるため、客引き行為の内容は風営法上明らかではありません。

そこで、警視庁生活安全局の「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について」という通達において、客引き行為とは、「相手方を特定して営業所の客となるように勧誘することをいう」とされています。

そのため、Aさんが普段行っていたような不特定多数の通行人に対し呼び込みをするような行為や、店名を告げずに声をかけるだけといった行為は風営法上の客引き行為にはあたりません。
もっとも、上記の事例では、Aさんは特定の通行人に対し、店に来るように説得していることから、「相手方を特定して営業所の客になる世に勧誘」したといえ客引き行為を行ったといえます。

また、Aさんは客引きに際して、店の周辺で特定の通行人につきまとう行為を行っています。
そのため、「客引きをするため、道路その他公共の場所で、人に…つきまとう」行為を行ったといえ、風営法22条1項2号にも違反することになります。

したがって、Aさんは、風営法52条1号より、6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処せられる可能性があるといえます。

なお、大阪府のように「大阪市客引き行為等の適正化に関する条例」のような条例で、風営法の対象である風俗営業等だけでなく、業種を問わずに指定された地域における客引き行為を禁止している都道府県もあり、そうでなくとも客引きの態様によっては都道府県の迷惑防止条例違反となる可能性もあることにも注意が必要です。

このように、一般に客引きといってもその態様によって処罰されるケースとそうでないケースとがあることから、キャバクラ等の風俗営業等を行う店舗では、そうした法律に違反する客引き行為をしないように気を付けると同時に、もしも刑事事件となってしまった場合には刑事事件専門の弁護士にアドバイスをもらいつつ対応することがおすすめです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門弁護士がご相談・ご依頼を受け付けています。
弊所では、24時間、無料相談のご予約、初回接見サービスのお申し込みを受け付けておりますので、刑事事件についてお悩みの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。

風俗トラブルで被害届を提出される前に

2019-10-23

風俗トラブルで被害届を提出される前に

風俗トラブル被害届について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

神奈川県足柄上郡に住むAさんは、性的サービスを受けようと思い、神奈川県足柄上郡内にある店舗型風俗X店に入りました。
AさんはX店に所属するVさん(20歳)を指名し、Vさんがいる個室に入りました。
Aさんは、Vさんのことが気に入り、Vさんの裸の動画を撮って後で自分で楽しみたいと思いました。
そこで、Aさんは、Vさんに知られないように、部屋の片隅に予め起動させたスマートフォンを設置しました。
Aさんは、Vさんから性的サービスを受けた後、一人でシャワーを浴びました。
そのとき、Vさんが部屋の片隅に設置されてあるスマートフォンを見つけました。
AさんはVさんから問い詰められたあげく、内容を確認すると、動画にはVさんの裸などが映っていたので、Aさんは盗撮したことを認めました。
Aさんは、その後、Vさんの上司であるXさんから「店に罰金100万円払わなければ神奈川県松田警察署被害届を出す。」と言われました。
そこで、Aさんは盗撮や風俗トラブルの対応に慣れた弁護士に無料法律相談を申込みました。
(フィクションです)

~ どんな罪が成立するのか? ~

本件のような個室における盗撮は各都道府県が定める迷惑行為防止条例(以下、条例といいます)、あるいは軽犯罪法(窃視の罪)に当たる可能性があります。

かつて条例といえば、電車やバス、公園など公共の場所、公共の乗物における盗撮行為を規制するのが一般的でした。
ところが、近年では、風俗店の個室のような特定の空間、場所における盗撮行為を規制する条例が増えてきています。

たとえば、神奈川県迷惑防止条例の3条2項では次の規定が設けられています。

神奈川県迷惑防止条例3条2項
何人も、人を著しく羞恥させ、若しくは人に不安を覚えさせるような方法で住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服等の全部若しくは一部を着けないでいるような場所にいる人の姿態を見、又は、正当な理由がないのに、衣服等の全部若しくは一部を着けないで当該場所にいる人の姿態を見、若しくはその映像を記録する目的で、写真機等を設置し、若しくは人に向けてはならない。

このうち、今回の場合、「その他人が通常衣服等の全部若しくは一部を着けないでいるような場所」が「風俗店の個室」に当たり、「衣服等の全部若しくは一部を着けないで当該場所にいる人の姿態を見、若しくはその映像を記録する目的で、写真機等を設置し、若しくは人に向け」ることが盗撮行為に当たる可能性があると考えられます。

罰則は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」、あるいは盗撮の常習性が認められる場合は「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされています。

なお、神奈川県のような規定を設けていない自治体における同様の盗撮には、軽犯罪法(窃視の罪、1項23号)で処罰される可能性があります。
同号では、「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者」を「拘留又は科料」に処する旨定めています。
まず、「正当な理由がなく」と規定されていますが、ひそかにのぞき見る行為自体違法性を帯びる行為ですから、よほど例外的な場合でないかぎり「正当な理由あり」とされることはないでしょう。同号の対象とされる行為は、あくまで「場所」をのぞき見る行為であることに注意が必要です。

~ 警察に被害届を提出される前 ~

警察に被害届を提出されると、警察から出頭要請のための電話が来たり、あるいは最悪の場合突然と逮捕される、ということもあるでしょう。
盗撮をした方にとっては、いつ警察に被害届を提出されたかなど知る由もありません。
したがって、警察からのコンタクトがあってはじめて「被害届が出されたんだ」と知るというケースも少なくありません。
しかし、そうなってからではすでに手遅れということもあります。
ですから、そうなる前にはやめはやめに弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件専門の法律事務所です。
刑事事件少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。
無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

東京都東久留米市の本番行為で風俗トラブル

2019-10-19

東京都東久留米市の本番行為で風俗トラブル

東京都東久留米市本番行為風俗トラブルについて,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事件】
東京都東久留米市へ出張中のAさんは,宿泊しているホテルに派遣型ファッションヘルスの女性キャストVさんを派遣してもらいました。
サービスを受けている途中,AさんはVさんが拒絶しなかったとして本番行為に及んでしまいました。
Vさんのお店ではいわゆる本番行為は禁止されており,Aさんも説明を受けていました。
翌日,Vさんのお店の店員と共に警視庁田無警察署の警察官がAさんを訪ねて来ました。
(フィクションです)

【本番行為の強要と犯罪】

通常,風俗店はいわゆる本番行為を禁止しています。
風俗店でサービスとして本番行為を容認してしまえば,売春防止法に違反してしまうからです。
では,風俗店を利用した際に本番行為を強要すると,どのような犯罪になる可能性があるのでしょうか。

Aさんのように強要して本番行為を行ってしまった場合は強制性交等罪(刑法第177条)の成立が考えられます。

刑法第177条
13歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いて性交,肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は,強制性交等の罪とし,5年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の者に対し,性交等をした者も,同様とする。

さらに,強制性交等罪が成立する場合で相手に怪我をさせてしまったときは,強制性交等致傷罪(刑法第181条第2項)に問われる可能性もあります。
強制性交等致傷罪の法定刑は無期または6年以上の懲役となっています。

強制性交等罪には未遂犯処罰規定(刑法第180条)がありますので,本番を強要したものの実際に行為は行わなかったというときでも,罪に問われる可能性は残ります。
また,強制性交等致傷罪は強制性交等未遂罪の機会に怪我をさせた場合にも成立しますので,注意が必要です。

強制性交等罪の要件である暴行・脅迫は,相手方の反抗を抑圧する程度の暴行・脅迫でなければなりません。
「反抗を抑圧する」とは,物理的・精神的に反抗できない状態にすることを意味します。
したがって強制性交等罪の要件である暴行・脅迫は少なくとも被害者の反抗を著しく困難ならしめる程度の強度が必要であるように思われますが,実際は相手方の意思に反するという事実が認められれば,暴行・脅迫があった場合,それは相手の反抗を抑圧する暴行・脅迫であると扱われる傾向が強いです。

ここで,相手に対する強制があった場合で,容易に抵抗できたと考えられるのに現実には抵抗がされなかったという理由で,強制性交等罪が要求する程度の暴行・脅迫がなかったと無罪を言い渡されたり訴追されなかったりするという意見があります。
たしかに過去にそのような判断が下されたこともありました(最判平成23・7・25判タ1358号79頁など)が,性犯罪被害者が被害に遭った際に容易には抵抗できない心理状態にあることなど種々の事情から当該被害者にとって抵抗が困難であると認められた際には,比較的軽微な暴行・脅迫しかなかったとしても反抗を抑圧する程度のものであったと認められるケースも存在します。

また,強制性交等致傷罪の結果である傷害には,キスマークをつけることや性病をうつすことも含まれます。
もちろん,本番を強要する際に行われた暴行行為によって傷害結果が生じた場合も強制性交等致傷罪の成立が考えられます。

今回のケースでは,AさんはVさんが拒否しなかったと考えています。
事件の概要からは明らかではありませんが,行為者と相手との関係性などから性交を拒絶し難い立場や状況にあったと考えられる場合は,同意があったとは認められにくくなりますから,どういった見通しとなりそうなのか,まずは詳細を弁護士に相談することをおすすめします。

【本番行為の風俗トラブルと弁護活動】

風俗店での本番行為の強要トラブルについては,被害者が直接またはお店を経由して警察に被害届を出すことなどによって捜査が開始される場合がほとんどです。
強制性交等罪は非常に重い犯罪ですから,捜査が開始された場合,逮捕されてしまう可能性もあります。

本番行為を強要してしまったら,お早めに刑事事件に強い弁護士に相談されることをおすすめします。
捜査機関が動いていた場合,弁護士が被害者やお店,警察等と交渉することにより逮捕されるリスクを減らすことが可能です。

本番行為を強要したことで強制性交等罪などの被疑者となってしまったら,弁護士を介して示談交渉を行うことが望ましいです。
当事者間で直接交渉を行おうとしても,風俗店側が無理な要求を行ったり,話し合いが進まない場合が多いです。
示談がまとまらないまま時間が過ぎてしまうと,その間に刑事手続きが進み,取り返しの付かない状況になってしまいます。
刑事事件に強い弁護士に依頼することで,円滑に示談交渉を進めることが期待できます。
また,依頼者にとって不当な不利益を回避することにもつながります。

刑事事件はスピードが命です。
早期に動き出すことによって逮捕や起訴を回避できる可能性を高めることができます。
もし起訴に至ってしまった場合でも,早めに準備をしておくことによって執行猶予の獲得を狙うこともできます。

風俗店で本番行為を強要してしまった方,強制性交等罪や強制性交等致傷罪の被疑者となってしまった方,警視庁田無警察署で取調べを受けることになってしまった方は,お早めに刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

東京都北区のキャバクラで強制わいせつ事件

2019-10-15

東京都北区のキャバクラで強制わいせつ事件

東京都北区キャバクラでの強制わいせつ事件について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事件】
Aさんは友人と共に行った東京都北区にあるキャバクラでホステスをしていたVさんが気になっていました。
ある日AさんはVさんとアフターに行くことになり,お店が終わった後にVさんと別のお店で飲んでいました。
このまま帰りたくない一心でAさんはVさんを自身の車で休まないかと誘いました。
車内でAさんはVさんの太ももや胸を触り,軽いキスを繰り返しました。
Vさんは抵抗しましたが,Aさんはその抵抗は本心ではないだろうと思い行為を続けました。
後日,Aさんは警視庁滝野川警察署から強制わいせつ事件の被疑者として呼び出しを受けました。
(フィクションです)

【お触りによる強制わいせつ罪】

キャバクラ店内に限らず,同伴やアフターの場であっても無理矢理ホステスの体を触ったり抱き着いたりキスをしたりした場合,強制わいせつ事件に発展する可能性があります。
キャバクラの店内でホステスに触った場合ですと,ホステス本人や報告を受けた店員からお金を要求される風俗トラブルも多いです。
また,他方で触った場所が店内であるかにかかわらず被害届が提出されて刑事事件化されるケースも存在します。

強制わいせつ罪は刑法第176条に規定があります。

刑法第176条
13歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は,6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の者に対し,わいせつな行為をした者も,同様とする。

強制わいせつ罪におけるわいせつな行為とは,被害者の意思に反して身体的内密領域を侵害し,そのことによって被害者の性的羞恥心を害し,かつ一般人でも性的羞恥心を害されるであろうとされる行為のことをいいます。
具体的には,陰部・乳房・尻・太もも等に触れたりもてあそんだりする行為,裸にして写真を撮る行為,無理矢理キスしようとする行為などが挙げられます。
加えて,被害者に行為者自身の性器等に触れさせる行為もわいせつな行為に含まれます。

そして,強制わいせつ罪が成立するためには,わいせつ行為を行うにあたって暴行・脅迫が必要です。
強制わいせつ罪の成立に必要な暴行・脅迫は,被害者の反抗を著しく困難にする程度に強いものでなければなりません。
被害者の反抗を著しく困難にする程度の強さであるかどうかは,行為者の主観や暴行・脅迫の強度そのものだけではなく,体格差や社会的な上下関係にあったかどうかなどの被害者との関係性なども総合的に考慮して,そのような状況にある一般人なら反抗することが可能であったかどうかということを基準に判断されます。
そのため,暴行・脅迫がどれほど強いものであったかどうかや実際に被害者が反抗したかどうかだけでは簡単に判断することはできません。

また,これまで判例は「犯人の性欲を刺戟興奮させまたは満足させるという性的意図」(最判昭和45・1・29刑集24巻1号1頁)がなければ強制わいせつ罪は成立しないものとしていました。
しかし,2017年に判例変更がなされ,これによれば必ずしも性的意図が必要ではなく,その行為が客観的に見て明らかに性的な意味の強いものであれば,行為者自身に性的意図がなくても強制わいせつ罪の成立に影響がないこととされました(最大判平成29・11・29刑集71巻9号467頁)。
したがって,自身の性的意図を満足させるためではなく,専ら相手の胸や太もも,陰部などをもてあそぶことによって辱めてやろうという意図で行為に及んだ場合でも,客観的に明らかに性的な意味の強い行為である限り,強制わいせつ罪に問われる可能性があるということになります。

今回のケースについて見てみますと,Aさんは車の中で嫌がるVさんの太ももや胸を触り,軽いキスを繰り返しています。
キスのみならず,男性が女性の太ももや胸を触る行為は客観的に性的な意味の強い行為であると考える余地は十分にあります。
また,2人以外に誰もいない車内で男性に迫られた女性が男性に対して抵抗し身を守れるかというと,困難である場合がほとんどであるようにも思われます。
さらに,事件の概要からはAさんが触ることについて明示的な同意が認められない以上,AさんがVさんの抵抗は本心ではないと考えていることが強制わいせつ罪の成否に影響するかどうかはかなりあやしいと考えられるでしょう。

【強制わいせつ事件の弁護活動】

強制わいせつ罪を含む性犯罪は一般に処罰感情が強く,強制わいせつ罪は法定刑も重い犯罪であるため,特に何もせずにいれば起訴される可能性が高いといえます。
だからこそ,強制わいせつ事件を起こしてしまったら,すぐに弁護士を相談することが重要です。

もしも強制わいせつ罪の被疑者となってしまった場合は,早急に被害者に謝罪を申し入れ,示談を成立させることで不起訴処分や執行猶予を得られる可能性を高めることができます。
ですが,強制わいせつ罪などの性犯罪では被害者が加害者との面会・交流を拒否するケースが非常に多く,また事件の性質上デリケートな部分も多いため,性犯罪に強い弁護士に事件を依頼することをおすすめします。

強制わいせつ罪の被疑者となってしまった方,警視庁滝野川警察署から呼び出しを受けたり取調べを受けることになってしまった方は,刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

知り合いの風俗嬢を脅して強制性交等罪

2019-10-11

知り合いの風俗嬢を脅して強制性交等罪

福岡県朝倉市に住むAさんは、ある日、デリヘルを呼ぼうと思い、福岡県朝倉市にあるデリヘル店に電話しました。
女の子が到着して顔を見たところ、なんと同じ職場で働くVさんでした。
驚いたAさんでしたが、内心これ幸いと思い部屋に招き入れました。
最初は、「なんでこんなとこで働いているの?」といった普通の会話をしていたAさんでしたが、徐々に、「こんなこと会社にバレたら大変だよな~」「誰にも言わないからさ、本番させてよ」などと言い始めました。
「それはちょっと…」と本番行為を拒否するVさんに対し、Aさんはさらに、「いいのか、そんな態度で」「断るなら上司に言いつけてやるからな」などと脅しました。
デリヘルで働いていることを会社にバレることだけは避けたかったVさんは、これ以上拒否することは難しいと思い、性交に応じました。
その後、他のルートから会社にデリヘルで働く事実を知られることになり退職を余儀なくされたVさんは、Aさんの行為について福岡県朝倉警察署に相談。
Aさんは福岡県朝倉警察署の警察官によって強制性交等罪の容疑で逮捕されました。
(フィクションです)

~脅迫による強制性交等罪~

デリヘルにおいて、本番行為はサービスに含まれていません。
そこで、女の子の同意なしに本番行為をすると、強制性交等罪(旧強姦罪)が成立する可能性があります。

刑法第177条(強制性交等罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

この条文における「暴行又は脅迫」とは、被害者の反抗を著しく困難にする程度のものである必要があります。
ただ、会社に内緒でデリヘルで働いている人からすると、会社にその事実をバラすと脅されれば、抵抗は著しく困難だったと判断されてもおかしくありません。
したがってAさんは「脅迫を用いて性交をした者」に該当し、5年以上の有期懲役に処せられる可能性が出てきてしまいます(余罪がなければ上限は20年)。。

似たような事案が起きた場合、被害者側が実際に被害届を出すかはわかりませんし、密室の中での出来事なので犯行の立証が難しいところもあります。
しかし、かなりリスクの高い行為であることは間違いありませんので、相手の弱みに付け込んでこのような行為をすることはやめるべきでしょう。

~強制性交等事件では示談締結が重要~

前述のように強制性交等罪の法定刑は5年以上の有期懲役です
しかし、執行猶予は懲役3年以下の場合に付けられますので(刑法25条1項参照)、そのままでは実刑判決となってしまいます。

しかし、情状で酌量すべき点(刑を軽くしてもいいと言える事情)があれば、法定刑の半分まで刑が減刑される可能性が出てきます。

刑法第66条
犯罪の情状に酌量すべきものがあるときは、その刑を減軽することができる。

刑法第68条
法律上刑を減軽すべき一個又は二個以上の事由があるときは、次の例による。
3号 有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の二分の一を減ずる。

したがって、もしも2年半以上10年以下の懲役ということになり、下限が3年を下回ったので、執行猶予を付ける余地が出てきます。

情状酌量が認められる理由としては、初犯であること、被害者に賠償して示談を結んでいること、犯行を認め反省していること、などが上げられます。
これらの事情があれば、情状酌量による刑罰の減軽により執行猶予となる可能性も出てくるでしょう。
前科の有無は変えられませんが、示談を締結することはできるので、執行猶予を得るためには示談交渉が極めて重要となります。

~強制性交等事件はお早めのご相談を~

しかし、示談交渉をしようにも、金額や示談書の内容をどうすべきかわからない場合も多いと思います。
また、性犯罪の被害者の方にとって加害者と関わることは心理的負担が大きく、弁護士を間に入れないと応じてくれない場合も多いです。
そこでぜひ一度、弁護士にご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
仮に逮捕されていない場合には、事務所での法律相談を初回無料で行っております。
逮捕されると刑事事件は一気に手続が進んでいきますので、ぜひお早めにご相談ください。

客引きをして逮捕

2019-10-07

客引きをして逮捕

宮城県仙台市に住むAさん。
宮城県仙台市青葉区にある性風俗店を経営するBさんから頼まれ、店舗近くの路上で客引き行為をしていました。
Aさんは通行人に声をかけ、無視されてもしつこく声をかけるなど、強引な態様での客引きを繰り返していました。
ある日、Aさんがいつものように客引きをしようと通行人に声をかけたところ、その相手は私服でおとり捜査をしていた宮城県仙台中央警察署の警察官でした。
Aさんは、宮城県の迷惑防止条例違反の現行犯で宮城県仙台中央警察署逮捕され、Bさんも違法な客引きをさせていたとして逮捕されました。
(事実をもとにしたフィクションです)

~客引きも犯罪になる可能性がある~

実は、風俗店などに客引きをして、逮捕されてしまうというケースはよく見られます。
客引きをすると、やり方や客引きをした都道府県によっては、各都道府県で制定されている迷惑行為防止条例などに違反してしまう可能性があるのです。
一例として、宮城県の迷惑行為防止条例を見てみましょう。

宮城県迷惑行為防止条例
第7条第1項
何人も、公共の場所において、不特定の者に対し、次に掲げる行為をしてはならない。
1号 次に掲げる行為について、客引きをすること。
イ 人の性的好奇心をそそる見せ物、物品若しくは行為又はこれらを仮装したものの観覧、販売又は提供
ロ 歓楽的雰囲気を醸し出す方法により異性の客をもてなして飲食をさせる行為又はこれを仮装したものの提供
二 前号イ又はロに掲げる行為( 同号ロに掲げる行為については、当該提供に係る行為が、人の通常衣服で隠されている身体又は下着に接触し、又は接触させる卑わいなものである場合に限る。)について、人に呼び掛け、又はビラその他これに類する物を配布し、若しくは提示して客となるよう誘引すること。
3号 売春類似行為をするため、客引きをし、又は客待ちをすること。
4号~6号 省略
第2項
何人も、対償を供与し、又はその供与の約束をして、他人に前項の規定に違反する行為をさせてはならない。

宮城県の迷惑行為防止条例では第7条第1項により、客引き行為が禁止されています。
Aさんは、この条文に違反したとして逮捕されたのでしょう。
また、同条第2項により、他人に報酬を支払って、または支払う約束をして、客引きをさせる行為も禁止されています。
性風俗店を経営し、Aさんに客引きをさせたBさんは、この条文に違反したとして逮捕されたことになるでしょう。

~客引きの条例違反の罰則は?~

AさんとBさんはどのような処罰を受ける可能性があるのでしょうか。

Aさんが行ったような客引き行為には、常習者ではない場合、50万円以下の罰金または拘留もしくは科料が科されます(宮城県迷惑行為防止条例第19条第1項第3号参照)。
拘留とは1日以上30日未満の期間、刑事施設に収容される刑罰を言います。
また、科料とは1000円以上1万円未満の金額を徴収される刑罰を言います。
一方、客引きの常習者の場合はより重く、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金となります(同条第2項参照)。

そして、Bさんのように客引き行為を他人にさせた場合、非常習者には100万円以下の罰金が、常習的に客引きをさせていた場合には6か月以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります(宮城県迷惑行為防止条例第18条第1項・第2項参照)。
つまり、客引きをさせて利益を得ている経営者には、実際に客引きをした人よりもやや重い罰則が科される可能性があるということになります。

~逮捕後の流れと弁護士への相談~

逮捕されると、まずは最大で23日間拘束され、取調べ等の捜査を受ける可能性があります。
弁護士としては早期に釈放されるよう、検察官や裁判官に要請するなどの弁護活動を行います。

その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断(起訴)すれば、刑事裁判がスタートします。
しかし、軽い事件では不起訴処分として、前科も付かずに手続が終了することもあります。
また、簡易な手続で罰金刑にする略式起訴となる場合もあります。

弁護士としても、少しでも軽い結果となるように弁護活動をしていくことになるでしょうが、ご本人やご家族としては今後どうなってしまうのか、どういった活動が考えられるのか等、あらゆる面で不安が多いことでしょう。
だからこそ、ぜひ一度ご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
仮に逮捕されていない場合には、事務所での法律相談を初回無料で行っております。
客引きなどで逮捕された、取調べを受けたといった場合には、ぜひご相談ください。

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