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風俗店で身に覚えのない言いがかり

2019-06-25

風俗店で身に覚えのない言いがかり

~ケース~
Aさんはデリヘルを頼み、宿泊していた福岡県糸島市のホテルでデリヘル嬢のサービスを受けました。
サービス自体は無事に終了したのですが、終了後、お店の店員が部屋までやってきて、「女の子が無理矢理されたと連絡してきたがどういうことか。示談金として100万円支払え。払わなければ福岡県糸島警察署に届け出る」と伝えられました。
Aさんは免許証を預かられた上、勤務先まで知られてしまいました。
このまま刑事事件となってなにか容疑をかけられてしまうのかと不安になったAさんは、後日、弁護士に相談してみることにしました。
(フィクションです)

~もし刑事事件化するとどのような嫌疑をかけられるか~

デリヘル嬢がどのように「無理矢理された」と説明するかにもよりますが、仮に警察等の捜査機関が介入し、刑事事件となった場合、Aさんには①強制性交等罪、②強制わいせつ罪の嫌疑がかけられる可能性が考えられます。

(強制性交等罪)
強制性交等罪は13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交をする犯罪です(刑法第177条前段)。
13歳未満の者に性交、肛門性交又は口腔性交をした場合は、暴行・脅迫によらなくても強制性交等罪が成立し、また、同意があっても強制性交等罪の成立を妨げません(刑法第177条後段)。
風俗トラブルの場合に刑法第177条後段の適用が問題となることはまれなケースでしょう。
強制性交等罪では、かつての「強姦罪」と異なり、被害者の告訴がなくても起訴することができます(非親告罪)。
さらに、行為客体(この場合は「被害者」と考えてよいです)に男性も含むことになり、「肛門性交」、「口腔性交」が行為として追加されました。
強制性交等罪の法定刑は5年以上の有期懲役となっており、起訴され、有罪判決を受ける場合、刑の減軽・免除の事由がなければ、最低でも5年(最長で20年)の有期懲役が言い渡され、執行猶予が付くこともないので(刑法第25条)、かなり重い部類に属する犯罪といえます。

(強制わいせつ罪)
強制わいせつ罪は13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をする犯罪です。
13歳未満の者に対しわいせつな行為を行った場合も同様です。
法定刑は6月以上10年以下の懲役です(刑法第176条)。
「わいせつな行為」の具体例としては、陰部に触れる行為、股間に手を挿入する行為、乳房をもてあそぶ行為などがあります。

~ケースのAさんはどうするべきか?~

まず考えられる対応としては、デリヘル嬢との間で示談交渉をすることが考えられますが、風俗トラブルにおいては、恐喝まがいの過激な要求の行われるケースがしばしば存在します。
身に覚えが無くても相手の言う通りにお金を払えば解決するだろう、と安易にお金を払ってしまうと、本来支払う必要のなかった、あるいは、示談金として妥当でない金銭を払ってしまうことになり、金銭的な損害が生じます。

また、何ら罪となるべき行為を行ったわけでもないのに示談金を支払ってしまうと、先方にAさんはゆすればお金を出す人間であると思わせてしまい、要求の内容、態様をエスカレートさせることも考えられます。
免許証など身元が知れる情報を渡してしまうと、さらなる要求や嫌がらせに至る可能性もあります。

さらに、風俗トラブルでの示談金の要求はしばしばデリヘル嬢が在籍する店員によって行われます。
店員に示談金を支払ったが、デリヘル嬢は示談の話を知らず、まったく納得していない、示談もないものとして警察に届け出される、といった事態を招く可能性も考えられます。

法律の専門家である弁護士に任せれば、上記のようなトラブルの発生を未然に防ぐことができます。
相手や店からの連絡を弁護士だけにするようにして本人に不当な圧力がかからないようにしつつ、相手方と事情を確認しつつ交渉して不当な要求が通らないようにします。
場合によっては、弁護士が付いたという理由で、要求それ自体がやむことも考えられます。
身に覚えがないから示談を行わない場合でも、刑事事件化した際に弁護士がいれば取調べ等への対応が迅速に行えます。

刑事事件化が不安な方は、ぜひ弁護士を通じた示談交渉を検討してください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門とする法律事務所であり、風俗トラブルも取り扱うことができます。
風俗店から身に覚えのない言いがかりをつけられ、刑事事件化が不安でお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回相談は無料です。

帰ろうとする風俗嬢に傷害を負わせてしまった…

2019-06-21

帰ろうとする風俗嬢に傷害を負わせてしまった…

京都府宇治市に住むAさんが、ある夜、京都府宇治市の繁華街を歩いていたところ、風俗店のキャッチに声をかけられました。
Aさんは、キャッチに近くのホテルに案内され、待っていたところ女の子が到着しました。
お金を払いプレイを開始しようとしたところ、女の子は突然、「帰る」と言い出して、部屋を出て行こうとしました。
だまされたことに気付いたAさんは、出て行こうとする女の子の腕をつかむなどしてもみ合いになりました。
すると女の子が転倒し、女の子は怪我をしてしまいました。
その後Aさんは、駆けつけた京都府宇治警察署の警察官から事情聴取を受けました。
(フィクションです)

~成立しうる犯罪~

今回のAさんの行為には、傷害罪が成立する可能性があります。
Aさんが女の子ともみあいとなり、女の子に暴行=有形力の行使をした結果として女の子が怪我をしているからです。

刑法第204条(傷害罪)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

また、ある程度の時間、女の子が部屋から出られないように押さえ付けたり、出口を塞ぐといった行為があった場合、逮捕監禁罪や逮捕監禁致傷罪が成立する可能性もゼロではありません。

刑法第220条(逮捕監禁罪)
不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

刑法第221条(逮捕監禁致傷罪)
前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

逮捕監禁致傷罪(刑法221条)の懲役期間の下限と上限は、逮捕監禁罪(220条)と傷害罪(204条)の「良いとこ取り」ならぬ「重いとこ取り」をして、3カ月以上15年以下の懲役となります。

以上のような犯罪の成立が考えられるものの、今回のAさんはだまされたことによる被害を防ぐために、女の子が出ていくのを防ごうとしました。
そこで、正当防衛などに当たるとして違法性がなくならないか、ということが考えられます。

刑法第35条(正当行為)
法令又は正当な業務による行為は、罰しない。

刑法第36条1項(正当防衛)
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。

同法同条2項
防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

たとえば、現行犯逮捕は一般市民も行うことが出来るので、Aさんの行為が、女の子を詐欺罪の現行犯逮捕をする行為であったと認められれば、35条の「法令…による行為」として犯罪が成立しない可能性はあります。
ただし、今回の場合、女の子が行った行為が本当に詐欺なのかはわかりづらく、必ずしも現行犯逮捕が可能な条件が揃っていない場合もあるので、正当行為とはいえない可能性もあります。

また、女の子にだまされ、お金を支払ってしまっていることによりAの財産的権利が侵害されていることから、女の子の腕をつかんだことやもみ合いになったことが権利を守るためにやむを得なかったといえれば、正当防衛が成立する可能性もあります。
しかし、もみ合いになるような物理的な方法によるのではなく、すみやかに警察を呼ぶなど別の方法があった場合は、36条1項の「やむを得ずにした行為」といえず、正当防衛は成立しない可能性もあります。

どちらにせよ、これらが成立するのかしないのかは、個々の事件の細かな事情によりますから、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。

~軽い処分を目指す~

仮に正当防衛や正当行為とならなくても、傷害行為に至った経緯が考慮され、軽い処分となる可能性もあるでしょう。
たとえば、被疑者を刑事裁判にかけるか否か(起訴するか不起訴にするか)を判断するのは検察官ですが、不起訴処分となり前科も付かずに終わるという可能性もあります。
起訴されるとしても、傷害罪のみで起訴され罰金刑で終わったり、執行猶予が付くという展開も考えられます。

これらの軽い処分を目指すためには、被害者と示談するというのも一つの有力な手段です。
なぜなら、被害者に謝罪や賠償をしているのであれば、被害者の処罰感情のおさまりが考えられることから、さらに刑罰を科さなくてもいいと検察官が考え、不起訴処分などの軽い処分をしてくれる可能性が高まるからです。

~示談交渉を弁護士に依頼~

ただし、示談交渉をどのように進めたらいいか、示談書の内容をどのようにしたらよいかなど、わからないことも多いと思います。
特に、風俗トラブルとなってしまった相手方と、ご自身で示談交渉するのは、さらに関係がこじれてしまうことも考えられます。
そこで、示談交渉などを含めた刑事弁護を弁護士に依頼するのも、良い手段だと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門とする弁護士事務所です。
事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
万が一逮捕されているケースでは、ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。

接見や法律相談では、今回どういった罪が成立するのか、今後の刑事手続きの流れなどの説明や、取調べにどう受け答えしたらよいかといったアドバイスをさせていただきます。
その後、正式にご依頼いただければ、示談交渉を含めた刑事弁護活動を行います。
風俗トラブルから傷害罪や逮捕監禁罪などで捜査を受けた場合には、ぜひ一度ご相談ください。

肛門性交で強制性交等罪に

2019-06-17

肛門性交で強制性交等罪に

兵庫県加西市に住むAさんは、自宅にデリヘルを呼びました。
Aさんは自宅に来た女性に対し、本番行為を要求しましたが、拒否されました。
諦めきれないAさんは、「お尻の穴はダメ?」と聞きましたが、こちらも女性は拒否。
しかしAさんはプレイ中に、勝手に陰茎を女性の肛門に入れてしまいました。
女性はプレイを止め、お店に「Aさんに無理やり肛門性交された」と電話しました。
その後、お店のスタッフと兵庫県加西警察署の警察官がAさんの自宅を訪れ、Aさんは強制性交等罪の容疑で逮捕されました。
(フィクションです)

~肛門性交にも強制性交等罪が成立~

以前は、肛門性交には強制わいせつ罪が成立するにとどまりましたが、刑法が改正され、現在は強制性交等罪(旧強姦罪)が成立します。

刑法第176条(強制わいせつ罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条(強制性交等罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

強制わいせつ罪であれば6か月以上10年以下の懲役です。
しかし177条の条文にある通り、肛門性交強制性交等罪が成立するので、5年以上の有期懲役(最長は原則20年・12条1項参照)となっています。

なお、以前は被害者が女性の場合にのみ強制性交等罪が成立していましたが、現在は被害者を女性に限定する文言が削除されたので、男性を被害者とする強制性交等罪も成立します。

~今後の刑事手続きの流れと弁護活動~

逮捕されたAさんは、まずは最大3日間の身体拘束がなされます。
そして逃亡や証拠隠滅のおそれがあるとして、検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに最大20日間の身体拘束がされます。
その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断すれば(起訴)、刑事裁判がスタートし、保釈が認められない限り、身体拘束が続きます。
そして判決が確定すれば、刑罰を受けることになります。

これらの手続に対し弁護士は、以下のような弁護活動を行うことが想定されます。

まず、検察官が勾留請求しなければ、あるいは裁判官が勾留を許可しなければ、逮捕による最大3日間の身体拘束のみで釈放されます。
そこで、検察官や裁判官に対し、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことや、身体拘束が続くことによる本人や家族などの不利益を具体的事情に基づいて主張し、勾留を防ぎます。
それでも勾留されてしまった場合には、準抗告という不服申し立て続きを行って、釈放を目指すこともあります。

また、検察官が起訴しないという判断(不起訴処分)をすれば、刑事手続はそこで終わり、釈放される上に前科も付きません。
そこで、不起訴処分にするよう検察官に交渉や主張をしていきます。
具体的には、たとえば被害者と交渉して損害賠償を支払い、示談を行うことが考えられます。
そして、可能であれば示談契約書の内容として宥恕条項(ゆうじょじょうこう。被害者が加害者の処罰を求めない旨を申し出る条項)を入れます。
これらを基に、被害が弁償されたことや被害者に処罰感情がないことを検察官に主張し、刑罰を受けさせる必要まではない旨を主張していきます。

起訴されてしまった場合には、釈放を目指して保釈申請を行います。
そして、示談が済んでいることや本人が反省していること、会社を解雇され社会的制裁を受けていることや前科がないことなど有利な事情を出来る限り主張して、執行猶予などの軽い判決で済むよう弁護していきます。

~ぜひ弁護士に相談を~

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、身体拘束されていない場合は、事務所での法律相談を初回無料で行っております。

今後の刑事手続の見通しや、取調べでの受け答えの仕方のアドバイスなどを致します。
強制性交等罪などで逮捕された、捜査を受けているといった場合には、ぜひご相談ください。

ソープ店への客引き

2019-06-13

ソープ店への客引き

Aさんは、小遣い銭欲しさから、アルバイトとして大阪府和泉市にあるソープ店の店長から依頼を受けて客引きを行っていました。
そして、Aさんは、いつものように客引き行為を行っていたところ、大阪府和泉警察署の覆面警察官に風営法違反で逮捕されてしまいました。
また、ソープ店の店長も風営法違反で逮捕されたとのことです。
Aさんが客引きで逮捕されたと聞いたAさんの家族から依頼を受けた弁護士は、すぐに大阪府和泉警察署にいるAさんと接見しました。
(フィクションです。)

~ はじめに ~

夜の繁華街や風俗街を歩いたときに、

・「客引き」に遭った
・「客引き」を見た

という方も多いのではないでしょうか?
客引き」とはどんな行為なのでしょうか?
また、どういった行為が処罰の対象とされているのでしょうか?

~ 「客引き」とは ~

警察庁が発出している「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について」と題する通達によると、「客引き」とは、「相手方を特定して営業所の客となるように勧誘すること」をいうとされています。
これからすると、相手方を特定する必要がありますから、単に、一般公衆に向かって「うちの店、いい女の子がいますよ」と言っても「客引き」には当たらないでしょう。
また、営業所の客となるよう勧誘する必要がありますから、単に、特定の人に「お時間ありますか」、「いい女の子いますよ」などと言っても「客引き」には当たらないでしょう。

しかし、風営法では「客引き」のほかに、「『客引き』をするため、道路その他の公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとう」行為も禁止しています。
したがって、「客引き」には当たらなくても、道路その他の公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとったりすれば風営法で処罰されるおそれがありますから注意が必要です。

なお、風営法上はソープのことを「店舗型性風俗特殊営業」と呼んでいます。
店舗型性風俗特殊営業の「客引き」については風営法28条12項に規定されています。

風営法28条12項 店舗型性風俗特殊営業を営む者は、次に掲げる行為をしてはならない。
1号 当該営業に関し客引きをすること
2号 当該営業に関し客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと

~ アルバイトが「客引き」をしたら? ~

風営法28条12項を見ていただけたら分かるように、同項が適用されるのは「店舗型性風俗特殊営業を営む者」です。
このように、犯罪の成立にある一定の身分・地位を必要とする罪を「身分犯」といいます。
客引き」は、店舗型性風俗特殊営業を営む者を処罰の対象とする身分犯です。
そして、アルバイトは、通常、「店舗型性風俗特殊営業を営む者」とはいえないことから、同項が適用されることはなく、処罰を免れることもできる、と考えられなくもありません。
しかし、刑法は、非身分者であっても、身分犯に加功したときは共犯として処罰する旨の規定を置いています。

刑法65条1項
犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。

この「共犯」には「共同正犯」つまり、首謀者と意思を通じて犯す犯罪も含まれると解されていますから、アルバイトが店主と意思を通じて「客引き」を行った、と認められる場合は、アルバイトにも風営法28条12項1号もしくは2号が適用されることになります。

~ 罰則は? ~

客引き」行為に対する罰則は、「6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又は併科(風営法52条1号)」です。
また、法人にも同様の罰金刑が科される場合があります(風営法56条)。
これを両罰規定といいます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、風俗トラブルをはじめとする刑事事件少年事件専門の法律事務所です。
刑事事件少年事件でお悩みの方は,まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。
専門のスタッフが、24時間体制で、無料法律相談・初回接見サービスのご予約を受け付けております。

埼玉県蕨市の風俗トラブルから恐喝事件

2019-06-09

埼玉県蕨市の風俗トラブルから恐喝事件

~ケース~
Aさんは出張先の埼玉県蕨市にあるホテルでデリヘルを依頼し,VさんがデリヘルとしてAさんのホテルにやってきた。
サービスを受けている際,AさんはVに本番行為を要求した。
VさんはAさんによる要求をやんわりと拒否していたが,Aさんは追加料金を払うからと本番行為に及んだ。
そしてAさんは,Vさんに追加料金として直接2万円を渡した。
その後,Vさんは電話をかけ,しばらくするとデリヘル店の店員であるBがホテルにやってきた。
Bはいかにもヤクザ風の男で,Aさんに免許証と社員証を見せるように要求した。
Bさんの外見に圧倒されたAさんは免許証および社員証をBさんに見せた,
その後,AさんはBさんに強制性交等罪として家族や会社,埼玉県蕨警察署に知らされたくなかったら罰金として50万円支払うという念書を書くように要求された。
家族や会社,警察に知られるとまずいと感じたAさんは仕方がなくBさんの要求に従い念書を書いた。
翌日,無理矢理力づくで本番をしたわけではないのに念書を書かされたことはやはりおかしいと感じたAさんは,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談することにした。
(フィクションです)

~Aさんに成立しうる罪~

今回のケースでAさんは,Vさんの明確な同意を得ずに本番行為,すなわち性交をしていますので,強制性交等罪(刑法177条)が成立しないかが問題となります。

強制性交等罪の条文を見ると,「暴行又は脅迫を用いて性交等をした者」となっています。
すなわち,強制性交等罪の成立には,性交等が「暴行又は脅迫を用いて」行われたことが必要になります。
ここでいう「暴行又は脅迫」とは,相手方の反抗を著しく困難にする程度のものであることが必要です。

今回のケースで,AさんはVさんの同意を得ずに性交していますが,Vさんはやんわり拒否していたとのことです。
Vさんが明確に拒否しているにも関わらず無理矢理に性交をしたというような場合にはもちろん強制性交等罪が成立する可能性が出てきますが,今回のケースのような場合には,暴行・脅迫があったかどうかは詳細な事情を細かく検討しなければなりません。
場合によっては,強制性交等罪が適用されなくとも,同意なく性交をしているということで有形力の行使があったと認められ暴行罪(刑法208条)は成立する可能性も出てきます。

~Bさんに成立しうる罪~

BさんはAさんを脅して罰金を払う念書を書かせていますので,恐喝罪とならないかが問題となります。
恐喝罪は,刑法249条で「人を恐喝して財物を交付させた者は,10年以下の懲役に処する」と定められています。
恐喝するとは,暴行又は脅迫により相手を畏怖させることを言い,ここでいう脅迫とは相手を畏怖させるに足る害悪の告知をいいます。
害悪の告知は違法なものである必要はなく,正当な権利行使であっても恐喝罪の成立を妨げません。
特に,判例も捜査機関に犯罪事実を告発すると脅した事件について恐喝罪の成立を認めています(最判昭和29年4月6日刑集8巻4号407頁)。

したがって,Bさんが「家族や会社,警察に知らされたくなかったら」とAさんに告げることは恐喝罪の要求する脅迫行為といえます。
恐喝罪は財物を交付させた時点で既遂となりますが今回のケースでは念書を書かせただけであり,実際に金銭の交付を受けたわけではありません。
そのため,恐喝罪の既遂とはならず,恐喝罪の未遂(刑法250条)にとどまるといえるでしょう。

~弁護活動~

今回のケースでAさんの言い分に基づけば,Aさんの行為は強制性交等罪とならないことを主張していくことになるでしょう。
ただし,暴行罪は成立しうる事案ですので,前科とならないためには刑事事件化の阻止や不起訴処分の獲得を目指す必要があります。
今回のケースの様な風俗トラブルでは捜査機関も当事者間で解決してもらいたいと思われることが多いようです。
そのため,当事者間,すなわちVさんと示談が成立した場合には,刑事事件化せずに終わったり,不起訴となったり可能性も高いでしょう。

また,Bさんの行為は恐喝罪の未遂罪となる可能性があります。
不起訴を目指すのであればAさんと示談を成立させることが重要です。
いずれの立場でもできるだけ早く弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件専門の法律事務所です。
風俗店等で何らかのトラブルに巻き込まれてしまった場合には0120-631-881までご相談ください。
初回接見サービスや事務所での無料法律相談のご予約を24時間受け付けております。
法律相談の初回1時間は無料です)

ハプニングバーで性交し逮捕

2019-06-05

ハプニングバーで性交し逮捕

~ケース~
Aさんは神奈川県秦野市内のビルにあるハプニングバーに通い、他の客と性的な会話を楽しんでいました。
そのハプニングバーには、見ず知らずの客がいつも30人程度滞在していました。
ある日、Aさんは他人の女性と性交をしようという流れになり、お店のショースペースで性交を行っていたところ、神奈川県秦野警察署の捜索が入り、Aさんと相手の女性は公然わいせつ罪の現行犯として逮捕されてしまいました。(フィクションです)

~ハプニングバーで性交をした場合に成立しうる犯罪~

ハプニングバーは、一般的には、客にアルコールなどを提供し、他の客と、主に性的な会話を楽しませることを目的としたバーです。
ときおり、店内のショースペースや、設けられた別室で性交、性的なプレイを行った方が逮捕されることがあります。
なぜ逮捕されてしまうのでしょうか。

(公然わいせつ罪について)
公然わいせつ罪とは、その名の通り、公然とわいせつな行為をする犯罪です(刑法第174条)。
公然わいせつ罪につき起訴され、裁判で有罪が確定すれば、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処せられます。
公然わいせつ罪は比較的軽い犯罪ですが、有罪判決が確定すると前科になるので、できればそのような事態は回避したいところです。

公然わいせつ罪のいう「公然」とは、不特定又は多数の人が認識しうる状態を意味します。
現実にわいせつな行為が目撃されなくても、それが認識される可能性があれば、「公然」といえます。
では、今回のケースについては公然性が認められるでしょうか。

ケースのハプニングバーは建物の中ですが、いつも30人程度の客がおり、いずれも見ず知らずの他人であったということですから、不特定又は多数の人が存在していたといえるでしょう。
そして、他の客らがAさんらの性交を見ておらず、もっぱらそれぞれにおいてお酒と会話を楽しんでいたとしても、ショースペースの方を向けば性交の様子を眺めることができる状態にあったのであれば、「認識することができる状態」であったと認められる可能性が高いです。
以上の場合は、公然性が認められる可能性が高いと思われます。

公然わいせつ罪の「わいせつな行為」とは、その行為者またはその他の者の性欲を刺激興奮または満足させる動作であって、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいいます。
抽象的でわかりにくいですが、一般的に、公然にする性器の露出、他人に見せるための性行為、性交類似行為は公然わいせつ罪にいう「わいせつな行為」に該当するので、ハプニングバーのショースペースで行われた性交は「わいせつな行為」に該当する可能性が高いと思われます。
したがって、Aさんらに公然わいせつ罪が成立する可能性は高いと考えられます。

(警察の捜索が入った理由)
ケースにおいて警察の捜索が入った理由として、すでにAさんが利用していたハプニングバーが、何らかの理由(風営法違反行為、ケースのような公然わいせつの幇助の嫌疑)でマークされていたということが考えられます。
特にケースの場合は、ショースペースが存在しているなど、店側が客に公然わいせつ行為を容易にさせていることをうかがわせる事情があります。
このような場合には、警察があらかじめ内偵捜査を重ねた後、裁判官から捜索差押許可状を得て、捜索を行うことが考えられます。

~ご身内の方が逮捕されたら、まず弁護士と相談~

ご身内の方が、ケースのような公然わいせつ事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、弁護士が初回接見(有料)を行い、被疑者の方へ取調べ対応などに関する助言を行ったのち、依頼者の方へ接見の結果を報告することができます(初回接見サービス)。
逮捕されてしまった場合は、一刻も早く身柄解放活動に着手することにより、より早い社会復帰の可能性を高めることができます。
是非、ご検討ください。
(初回接見サービスのご相談は0120-631-881まで)

店舗型性風俗特殊営業と規制

2019-06-01

店舗型性風俗特殊営業と規制

東京都武蔵村山市に住むAさんは、東京都武蔵村山市内で、風俗(いわゆるソープ)を無届で営んだとして、警視庁東大和警察署風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律違反風営法違反)で逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、Aさんを早期に釈放してもらうべく、風俗関係に強い弁護士に弁護活動を依頼しました。
(フィクションです。)

~ はじめに ~

先日の「風営法の「風俗」とは」では「風俗」の意義や風営法で規制される営業の区分、内容についてご説明いたしました。
風営法では第1章の「総則」に続き、

第2章 風俗営業の許可等
第3章 風俗営業者の遵守事項問う
第4章 性風俗関連特殊営業等の規制
第5章 監督
第6章 雑則
第7章 罰則

という構成となっています。
本日は、第4章「性風俗関連特殊営業等の規制」のうち、店舗型性風俗特殊営業の規制について一部ご紹介したいと思います。

~ 営業等の届出(風営法27条関係) ~

店舗型性風俗特殊営業を営もうとする者は、店舗型性風俗特殊営業の種別(ソープ、ヘルス、ストリップ劇場など)に応じて、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会に、届出書を提出しなければなりません。
 
届出書の提出先は公安委員会ですが、実際の窓口となっているのは所轄の警察署です。
警察のホームページには、届出書の様式も掲載されてありますから、興味のある方は一度確認してみてください。
また、営業を廃止したとき、届出書に記載した事項に変更があった場合も同様です。

~ 禁止区域での営業禁止(風営法28条1項、2項関係) ~

店舗型性風俗特殊営業は、学校、図書館、児童福祉施設、都道府県の条例で定めるものの敷地(※1)の周囲200メートルの区域内で営んではいけません(風営法28条1項)。
また、各都道府県の条例で定める地域(※2)についても同様です(風営法28条2項)。

※1、2について
福岡県を例にとると、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例(以下、条例)」に規定されています。
※1については、条例10条で、家庭裁判所、児童相談所、少年院、少年鑑別所などの施設が規定されています。
※2については、条例11条で、店舗型性風俗特殊営業の種別ごとに禁止される地域が規定されています。
ちなみに、ソープに関しては、「福岡県の全地域(北九州市小倉北区船頭町三番並びに福岡市博多区中洲一丁目及び二丁目を除く。)」とされています。

~ 客引き行為等の禁止(風営法28条12項関係) ~

店舗型性風俗特殊営業を営む者は、次に掲げる行為をしてはならないとされています。

1号 当該営業に関し客引きをすること
2号 当該営業に関し客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。
3号 営業所で18歳未満の者を客に接する業務に従事させること
4号 18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせること
5号 営業所で20歳未満の者に酒類又はたばこを提供すること

~ 違反したらどうなる? ~

行政責任と刑事責任の2つを負う場合があります。

= 行政責任 =
・8月以内での営業の全部又は一部の停止
・営業の廃止(禁止区域で営業した場合)

※これらの処分をするか否かは管轄する公安委員会の裁量によります。

= 刑事責任 =
無届(風営法27条違反)
→6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又は併科(風営法52条4号)

・禁止区域での営業(風営法28条1項、2項違反)
→2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金、又は併科(風営法49条5号、6号)

・客引き行為等(風営法28条12項1号、2号)
→6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又は併科(風営法52条1号)

・18歳未満の者を客に接する業務に従事させることなど(風営法28条12項3号から5号)
→1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又は併科(風営法50条1項5号)

~ おわりに ~

これから風俗関係の営業をはじめようとしている方、すでにしている方でご心配な方は、今一度風営法の規定を確認されることをお勧めいたします。
もしも風営法違反に該当してしまっており、逮捕や刑事事件化が不安だという方は、一度、弁護士へご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件専門の法律事務所です。
刑事事件少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。
24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。
警視庁東大和警察署までの初回接見費用:37,400円)

「風俗」を規制する風営法

2019-05-28

「風俗」を規制する風営法

東京都板橋区に住むAさんは、東京都板橋区内で、風俗(いわゆるソープ)を無届出で営んだとして、警視庁志村警察署風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律違反風営法違反)で逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、Aさんを早期に釈放してもらうべく、風俗関係に強い弁護士に弁護活動を依頼しました。
(フィクションです。)

~ 混合される「風俗」の意義 ~

風俗を取り締まる法律が風営法です。
しかし、皆さんがイメージされる「風俗」と風営法で規制される「風俗」とはその意味が異なると思いますから、まずはそのあたりから説明させていただければと思います。

= 皆さんがイメージされる「風俗」 =
皆さんがイメージされる「風俗」とは

・ソープランド(いわゆるソープ)
・ファッションヘルス
・デリバリーヘルス(いわゆるデリヘル)

などではないでしょうか?
しかし、風営法上、これらの営業は「風俗」や「風俗営業」とは規定されておらず、「性風俗関連特殊営業」と規定されています。
そして、風営法の言う「性風俗関連特殊営業」は、さらに

・店舗型性風俗特殊営業
・無店舗型性風俗特殊営業
・映像型風俗特殊営業
・店舗型電話異性紹介営業
・無店舗型電話異性紹介営業

に区分されています(風営法2条5項)。
そのうち「店舗型性風俗特殊営業」は、さらに、1号から6号に区分され、ソープランドは1号に、ファッションヘルスは2号に当たります。
また、デリバリーヘルスは無店舗型性風俗特殊営業に当たります。

= 「性風俗関連特殊営業」≠「風俗営業」 =
では、風営法で規定されている「風俗営業」とは何かというと、風営法2条1項各号に規定されており、具体例を挙げると、

1号 キャバレー、スナック、パブ、キャバクラ、ラウンジ
2号 カップル喫茶など
3号 ネットカフェなど
4号 マージャン店、パチンコ店など
5号 ゲームセンター、ダーツバー

です。
風営法では、パチンコ店やゲームセンターも規制の対象としており、皆さんが一般的にイメージされる「風俗」=「風俗」ではないことがお分かりいただけるのではないかと思います。

~ 店舗型性風俗特殊営業の内容 ~

先ほど「店舗型性風俗特殊営業」は1号から6号に区分されているとご説明いたしました。
ここでは、その具体的内容についてご紹介いたします。
まず、「店舗型性風俗特殊営業」については風営法2条6項各号に規定されています。

1号 浴場業(略)の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業
2号 個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業
3号 専ら、性的好奇心をそそるため衣服の脱いだ人の姿態を見せる興行その他の善良の風俗又は少年の健全な育成に与える影響が著しい興行の用に供する興行場として政令で定めるものを経営する営業
4号 専ら異性を同伴する客の宿泊(休憩を含む)の用に供する政令で定める施設を設け、当該施設を当該施設に宿泊に利用させる営業
5号 店舗を設けて、専ら、性的好奇心をそそる写真、ビデオテープその他の物品で政令で定めるものを販売し、又は貸し付ける営業
6号 前各号に掲げるもののほか、店舗を設けて営む性風俗に関する営業で、善良な風俗、清浄な風俗環境又は少年の健全な育成に与える影響が著しい営業として政令で定めるもの

1号の例はソープランド、2号はファッションヘルス、3号はストリップ劇場、個室ビデオ、4号はラブホテル、5号はアダルトショップなどがあります。

~ おわりに ~

以上、風営法で規制される「風俗」の内容をご説明いたしました。
次回以降は、店舗型性風俗特殊営業に対する規制の内容や罰則などについてご説明していきたいと思います。

・これからソープ、デリヘルなどの経営を検討中の方
・今、現在経営されているが、逮捕されそうか心配

などという方は、ぜひ、ご一読ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件少年事件専門の法律事務所です。
弊所では、突然の逮捕でお困りの方のために、土日・祝日を問わず24時間、弊所の初回接見サービスを受け付けております。
依頼を受けた弁護士は速やかに逮捕された方と接見し、今後の弁護方針や事件の見通しなどをご説明させていただきます。
警視庁志村警察署までの初回接見費用:37,100円)

福岡県豊前市で売春防止法違反事件

2019-05-24

福岡県豊前市で売春防止法違反事件

福岡県豊前市で風俗店を経営するAさんはマッサージ店を装い本番行為,いわゆる売春をさせる店を経営していた。
表向きは通常のマッサージ店であるが,常連客や紹介された客に対して隠し部屋で本番行為をさせていた。
情報を得た福岡県豊前警察署は常連客から紹介された客を装い店舗に赴いたところ,本番行為が行われていることが確認された。
Aさんは福岡県豊前警察署売春防止法違反の疑いで逮捕された。
(フィクションです)

~売春防止法~

売春防止法は法令名の通り売春の防止を目的とした法律です。
売春防止法では,売春行為の禁止規定はありますが,売春そのものは処罰されません。
一方,売春を防止する観点から売春を助長する行為等は処罰されます。
売春を助長する行為として,売春防止法第11条は売春の場所を提供することを禁止しています。

売春防止法第11条 
1項 情を知つて,売春を行う場所を提供した者は,3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
2項 売春を行う場所を提供することを業とした者は,7年以下の懲役及び30万円以下の罰金に処する。

売春防止法にいう「売春」とは対償(現金等)を受け,又は受ける約束で,不特定の相手方と性交をすることと定義されています(売春防止法第2条)。

そして,Aさんが従業員に売春行為をさせていた場合には,売春をさせる契約をであるとして売春防止法第10条で禁止されている事項に該当します。

売春防止法第10条 
1項 人に売春をさせることを内容とする契約をした者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

Aさんが積極的に従業員に本番行為をさせていたのか,従業員が勝手に本番行為をしておりAさんは場所を提供したに過ぎないのかによって第10条違反となるか,第11条違反となるか異なります。
ただし,法定刑は同じですし,場合によって両罪が成立してしまう可能性もあります。

さらに,従業員を特定の住居などに居住させていたような場合には売春防止法第12条に違反する可能性もあります。

売春防止法第12条
人を自己の占有し,若しくは管理する場所又は自己の指定する場所に居住させ,これに売春をさせることを業とした者は,10年以下の懲役及び30万円以下の罰金に処する。

~風俗適正営業法違反~

また,Aさんのマッサージ店でない営業に関して店舗型性風俗特殊営業(風適法2条6項2号)であるとみなされる場合もあります。

風適法2条6項2号
個室を設け,当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業

風俗営業を営む場合には都道府県公安委員会の許可を受けなければなりませんが,Aさんは表向きはマッサージ店の経営をしていることになっていますので,風俗営業の許可を取っていないと考えられます。
風俗営業の無許可営業は2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金となり,併科される場合もあります(風適法49条1項)。

~弁護活動~

売春防止法違反や風適法で摘発された場合,基本的には刑事裁判を受けて刑事処罰が科せられます。
事実無根による摘発の場合には無罪を主張することになりますが,警察なども違反事実を確認してから逮捕等をする形になりますのでそのようなケースは稀でしょう。

今回のケースのような場合,成立しうる罪はいくかのパターンが考えられます。
弁護士は様々な事実を確認し,成立しない罪で刑事罰を科せられるような場合には裁判で罪が成立しない(=無罪である)事を主張していきます。
具体的にどういった事情で,どのような罪が成立するかの判断は難しいため,風俗トラブル関係の刑事事件に詳しい弁護士に相談されることをお勧めいたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件専門の法律事務所です。
風俗トラブル関係の刑事事件の取扱い実績も多数ございます。
風俗トラブル関係で刑事責任を問われてしまうのではとお困り・お悩みの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。
警察署等での初回接見・事務所での無料法律相談のご予約を24時間受け付けております。
福岡県豊前警察署での初回接見費用:46,040円

風俗店から身に覚えのない示談金を要求

2019-05-20

風俗店から身に覚えのない示談金を要求

~ケース~
Aさんは、京都市北区内のラブホテルにデリヘル嬢を呼び、サービスを受けました。
Aさんが見た風俗店のホームページには明確に「本番禁止」の旨が記載されていましたが、Aさんはホテルにやってきたデリヘル嬢に本番行為ができないか、と持ちかけました。
デリヘル嬢はAさんの求めを拒否したので、Aさんはこれに従い性交をせずにプレイを終えました。
その後、Aさんの携帯に風俗店から電話があり、「女の子が無理矢理されそうになったと言っている。示談金として300万円を払え。払えないなら京都府北警察署に行くぞ」と言われ、大変困惑しています。
(フィクションです)

~Aさんが仮に「無理矢理」していたとしたら…~

今回の事例で、仮にAさんがデリヘル嬢の拒否に従わず、無理矢理性交をしていれば、強制性交等罪あるいはその未遂罪が成立する可能性が高いと思われます。
強制性交等罪に関する刑法の条文は次の通りです。

刑法第177条「13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする」(強制性交等罪)

刑法第180条「第176条から前条までの罪の未遂は、罰する」(未遂犯処罰規定)

本罪にいう「暴行」「脅迫」に該当するには、相手方の反抗を抑圧する程度のものであることを必要とせず、その反抗を著しく困難ならしめる程度のものであれば足ります(最高裁昭和24年5月10日判決)。
そのため、13歳以上の女性と単に性交しただけで強制性交等罪が成立することはありません(ただし、性交の相手方が18歳未満であれば青少年健全育成条例違反の罪、18歳未満の相手方に対価を与えて性交すれば、児童買春の罪が成立します)。
なお、13歳未満の者と性交等した場合は、暴行、脅迫によらなくても、強制性交等罪を構成することになり、同意があった場合も強制性交等罪となります。

~Aさんは無理矢理やっていないが…~

Aさんはデリヘル嬢に暴行、脅迫を用いて性交等をしておりませんから、Aさんに強制性交等罪が成立することはありません。
Aさんは本番行為を持ちかけてはいますが、暴行に該当することはありませんし、「本番できないか?」と申し向けたことが「脅迫」と評価されることはおそらくないでしょう。
持ちかけた程度では性交等に向けた行為にも手をつけておらず、未遂にもなりません。

(ではなぜ風俗店は示談金を要求してきたのか)
デリヘル嬢の思い違いや、何らかの理由によりプレイ当時の話を脚色、誇張して風俗店に報告したということが考えられます。
悪質なケースでは、勘違いではなく、わざと存在しない強制性交等罪の被害を作り上げ、示談金を要求する場合も考えられます。

(示談金の要求にどう対応するか)
示談交渉を当事者自ら行うことは法律上禁止されていませんが、Aさんが自ら風俗店と交渉することはおすすめできません。
風俗店とのトラブルに巻き込まれた場合、しばしば高圧的、威圧的な示談金の要求が行われます。
要求に耐え切れなくなり、身に覚えのない被害に対して金銭を支払ってしまうおそれがあります。

また、要求される金額も多くの場合高額です。

さらに、金銭を支払うと、過剰な要求にも応える人間であると思わせしまい、さらに要求をエスカレートさせるおそれもあります。
本件の場合は、Aさんも身に覚えがないことであり、より交渉をどのように行えばよいのか難しいと感じるかもしれません。

一方で、弁護士が入ったとわかっただけで要求を撤回したり、金額を下げてくることもあります。
法律の専門家である弁護士に、Aさんと風俗店の間に立ってもらい、交渉の窓口とすることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門に取り扱う法律事務所であり、刑事事件に発展するおそれのある風俗トラブルについても対応可能です。
利用した風俗店から、身に覚えのない示談金を要求され刑事事件化が不安だという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回相談は無料です。相談のご予約は0120-631-881まで)

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