【報道解説】宮城県石巻市の無許可風俗店での客接待事件で逮捕
宮城県石巻市の無許可風俗店での客接待事件で逮捕・起訴された後の刑事裁判の流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【報道紹介】
無許可で従業員に客を接待させたとして、警察は、令和6年7月4日未明に、宮城県石巻市のバーを捜索し、経営者ら2人を風俗営業法違反の疑いで逮捕した。
警察によると、2人は宮城県公安委員会からの許可を受けずに、令和6年4月から女性従業員らに客を接待させていた疑いが持たれている。
警察には、未成年者を働かせていたという情報も寄せられているとのこと。
警察は、店の収益が暴力団の資金源になっていた可能性もあるとみて調べている。
(令和6年7月4日に配信された「khb東日本放送」より抜粋)
【風俗店無許可営業事件の刑事処罰とは】
風俗営業法によると、「キヤバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業」などは、風俗営業に当たるとされており、その都道府県の公安委員会の許可を得る必要があります。
無許可で風俗営業を行い、風俗営業法違反に当たるとして起訴された場合には、刑事裁判を経て、「2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金、又は併科」という法定刑の範囲で、刑事処罰を受ける可能性があります。
【「刑事裁判」はどのような流れで行われるのか】
刑事裁判とは、証言や証拠をもとに真実を明らかにしていき、被告人が有罪か無罪かを判断する手続きです。
風営法違反事件で刑事裁判が行われる場合にも、検察官と弁護人とで、客観的証拠をもとに、風営法違反容疑を構成する事実の有無を争うことになります。
①冒頭手続き
刑事裁判の初めには「冒頭手続き」が行われます。
「人定質問」 被告人の氏名や住所等を尋ねる。
「起訴状朗読」 検察官が、公訴事実、罪名、罰条を朗読する。
「権利告知」 被告人に対して黙秘権、供述拒否権などを伝える。
「罪状認否」 被告人や弁護人に対して、起訴状に間違いがないか意見を求める。
②証拠調べ手続き
先に検察側・後に弁護側の双方による証拠調べ請求を経て、裁判官が、どの証拠調べを実施するのかを判断します。
「冒頭陳述」 検察官・弁護人が、証拠によって明らかにしたい事実を述べます。
「証拠調べ請求」 証明のために必要な証拠の証拠調べを請求します。
「意見」 請求した側とは逆側に、証拠調べに同意するかを尋ねます。
「証拠決定」 裁判官が、その証拠調べを実施するかどうかを決定します。
「証拠調べの実施」 証人尋問や証拠書類の取調べなどが行われます。
③弁論手続き
最後に、検察官・弁護人・被告人には、意見を述べる機会が与えられます。
「検察官による論告・求刑」 刑の重さに関する求刑意見も含まれます。
「弁護人による最終弁論」
「被告人による最終弁論」
④判決言渡し
裁判官が、判決(量刑)や判決理由を言い渡します。
【刑事裁判に強い弁護士事務所に相談を】
まずは、風俗店無許可営業事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕当日に、逮捕されている留置場に弁護士を派遣する、弁護士初回接見サービスのご依頼も承っております。
宮城県石巻市の風俗店無許可営業事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。