ハプニングバーで刑事事件?
~事例~
警視庁八王子警察署は、公然わいせつ罪の疑いで東京都八王子市に住む会社員のAさんを逮捕しました。
Aさんは同僚らと共にハプニングバーを訪れた際に、多数の人が見ているなか、ステージで性交を行ったとされています。
一連の事件で店の店長と従業員を公然わいせつ幇助罪で逮捕しています。
(この事例はフィクションです)
上記のように、ハプニングバーが摘発されて、従業員や一部の客が逮捕されたというニュースを見たことがあるかと思います。
客で利用したとしても逮捕されてしまう可能性のあるハプニングバーとはどういったものなのでしょうか。
今回は、ハプニングバーとはどういったものでどのような点に違法性があるのかについて考えていこうと思います。
ハプニングバー
ハプニングバーでは、SM、女装マニア、露出症や窃視症(のぞき好き)など様々な性癖を持った客が集まって会話を楽しんだりハプニングで起こる性的な行為を楽しんだりします。
カップルでの出入りのみを許可している店を特にカップル喫茶と呼んだりもします。
店によってルールや営業形態は違いますが、飲食店の許可を得てバーとして営業しており、お酒などを提供する公共ルームとプレイルームと呼ばれる部屋が分けられていることが多いです。
そしてそのプレイルームはのぞき穴などで鑑賞可能となっていることがあります。
プレイルームでは公共ルームで気の合った男女は性行為や性交類似行為が行われることがあり、何が起こるか分からないところから、ハプニングバーといいます。
中には、ステージが設置されているところもあり、そこでSMショーなどが行われていることもあります。
公然わいせつ罪
ハプニングバーが摘発された場合、今回の事例のように刑法の公然わいせつ罪が適用されることが多いです。
刑法第174条(公然わいせつ罪)
「公然とわいせつな行為をした者は、6月以上の懲役若しくは30万円以下の罰金又は勾留若しくは科料に処する」
公然わいせつ罪における公然とは不特定又は多数人が認識しうる状態を意味します。
目撃者が現実に認識したかどうかは関係なく、認識する可能性があれば、公然わいせつ罪が成立することになります。
公共の場所等で性器を露出したりした場合のように不特定が認識する可能性があれば、実際に認識した者がいなくても公然わいせつ罪となりますし、今回の事例のように一室で行われた行為であり、特定の者しかいないような場合であっても多人数がいれば公然わいせつ罪となります。
次に、わいせつな行為についてですが、その行為者またはその他の者の性慾を刺戟興奮または満足させる動作であって、普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するものと定義されています。
性器の露出や他人に見せる目的での性行為はわいせつな行為とされます。
ハプニングバーでの逮捕について
ハプニングバーを摘発するために警察が踏み込んだ際に性行為や性器の露出をしていれば、客であっても公然わいせつ罪で逮捕されることになってしまいます。
そして、店側の人間、店長や従業員は公然わいせつ幇助罪とされることがあります。
幇助犯とは、正犯(実際に犯罪を行った者)だけでなくその犯罪を手助けした者についても罰する規定です。
ハプニングバーの店側については場所を提供したりするなどして公然わいせつ罪を幇助したとして公然わいせつ幇助罪となる可能性が高いです。
ハプニングバーはすべて違法かと言われればそうではありません。
しかし、ホームページなどもあるような有名店であっても警察に摘発されることがありますので、絶対に逮捕されたくないと思う方は利用を避けた方が賢明でしょう。
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