資格に影響が出ないようにしてほしい

刑罰と資格の欠格・取消事由

国家資格の中には,一定の刑罰を言い渡され前科がつくと,資格の欠格事由や取消事由(資格を取れない、又は資格を取り消される理由)となる場合があります。

具体例として、以下に前科が影響する資格を挙げますが、これらはあくまで一例であり、その他の国家資格や業種等についても,刑罰を受けることが資格の欠格事由や取消事由に該当する場合はありますので、ご注意ください。

 

医師、歯科医師、保健師,助産師,(准)看護師

これらの資格は,罰金刑以上の刑に処せられると,免許を取れない、又は免許を取り消される場合があります。

 

教員

禁錮以上の刑に処せられた場合(執行猶予付き判決を含む)には,教員となることができません。また,教員免許も失効します。

 

建築士(一級,二級,木造)、宅地建物取引業者、宅地建物取引士、建設業者、古物商、警備業者・警備員

これらの資格は,禁錮以上の刑に処せられると,その刑期の満了から5年以上を経過するまで,欠格事由に該当します。

執行猶予が付いている場合には,その執行猶予の期間が満了して刑の言い渡しが効力を失うまで、欠格事由に該当します。

 

土地家屋調査士、不動産鑑定士、公認会計士、司法書士、税理士、社会保険労務士、行政書士、中小企業診断士 、通関士、生命保険募集人、損害保険代理店

これらの資格は,禁錮以上の刑に処せられると,その刑期の満了から3年以上を経過するまで,欠格事由に該当します。

執行猶予が付いている場合には,その執行猶予の期間が満了して刑の言い渡しが効力を失うまで、欠格事由に該当します。

 

業務管理主任者、保育士

これらの資格は,禁錮以上の刑に処せられると,その刑期の満了から2年以上を経過するまで,欠格事由に該当します。

執行猶予が付いている場合には,その執行猶予の期間が満了して刑の言い渡しが効力を失うまで、欠格事由に該当します。

以上の国家資格は、基本的には刑事事件で起訴されて禁錮以上の刑(執行猶予付判決を含む)を言い渡されると,欠格事由に該当し,一定期間又はその後ずっとその業務をすることができなくなります。

そのような資格への影響を回避して、資格取得や業務の継続を望まれるのであれば、不起訴処分の獲得や罰金刑にとどまらせるのを目指すこととなります。

なお、不起訴にしてほしい罰金刑にしてほしいのページもぜひご参照ください。

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