示談の意味とメリット
示談とは、被害者に対して、謝罪と被害弁償をした上で、被害者との間で事件を解決するという内容の合意をすることです。
示談をすれば、被害が一定程度回復されたことを示すことができます。
さらに、交渉次第では、示談書の中に、被害者が加害者を許すという意思を表す文言(宥恕条項といいます。)を入れてもらうことができる場合もあります。
これにより、被害届の提出前の段階であれば、事件化を防ぐことができたり、起訴前の段階であれば、起訴を防ぐことができる場合があります。
また、起訴後の段階であっても、示談によって刑罰が軽くなったり、執行猶予がつきやすくなります。
さらに、民事上の損害賠償に関する争いを解決することにもつながります。
示談には、以上のようなメリットがあり、示談交渉は重要な弁護活動の1つといえます。
示談の方法と弁護士による示談
風俗店側から不当な請求をされている場合
風俗トラブルにおいては、風俗店側が法外な示談金を要求してくることが少なくありません。
その際、確かに、ご本人で直接示談交渉をすることも不可能ではありません。
しかし、風俗トラブルでは、示談交渉において利用客側がとても不利な立場に置かれることが多々あります。
例えば、免許証や会社の名刺を取られてしまった、威圧的な態度で迫られた、強制性交等(旧 強姦)などの重大な犯罪に当たると一方的に言われたなどにより、必要以上に怖くなってしまい、法外な示談金を支払ってしまったというケースはよく聞きます。
しかも、示談金を支払った後も、これで本当に事件は解決したのかと不安は尽きません。風俗店に多額の示談金を支払ったのに、実は被害者である風俗嬢との間での示談は法的には成立しておらず、後日風俗嬢に被害届を出されるといったことになってはたまりません(示談は、被害者本人との間でしなければなりません。)。
弁護士に依頼をすれば、法律的にみて正当な額で示談を成立させる可能性が上がります。
また、風俗店側が免許証などを取ったり、示談金を払わなければ家や職場に連絡すると脅すなどの違法行為をした場合、弁護士は、それが違法行為であることを主張し、さらに威圧的な態度にも屈せず交渉をすることができます。
さらに、弁護士は、法律家として、依頼者の方のしたことがどんな重さの罪にあたるのか判断ができますから、必要以上に恐怖を抱くこともありません。
示談の締結にあたっては、しっかりと本来の示談の相手方である被害者本人との間で締結し、かつ後の紛争や刑事手続を予防する形で作成した示談書を交わします。
一般的な示談交渉の場合
弁護士に依頼せずに当事者間で示談交渉をしようとすると、被害者の加害者に対する怒りや恐怖から交渉がなかなかうまくいかないことが多々あります。最悪の場合、被害者の怒りや恐怖をさらに高め、完全に交渉が決裂し、示談成立の道が閉ざされる危険もあります。
また、法律の専門家ではない当事者間では、一旦成立したかに見えた示談の内容に不備があり、当事者間での事件の解決という効力が生じず、後日紛争の蒸し返しが起こってしまう危険もあります。
以上のような危険を避け、安全・確実に示談を成立させるという観点から、示談交渉は弁護士に依頼するのがベターといえるでしょう。
風俗トラブル事件に精通し、示談交渉の経験が豊富な弁護士であれば、被害者と加害者の両方が納得する条件での示談の成立を期待できます。
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