過剰な示談要求で恐喝罪?神奈川県大磯町の風俗トラブルの刑事事件は弁護士
神奈川県中郡大磯町でデリヘル店を経営しているAは、店との契約に違反して本番行為を行った顧客Vに対して示談を迫りました。
その際、「2日以内に示談金100万円を支払わなければ強制性交等罪で刑事告訴する。」とVに強く迫ったため、Vは神奈川県大磯警察署に相談し、Aは恐喝罪の疑いで逮捕されました。
警察の調べに対し、Aは「店の利用規約を破った客に対する損害賠償請求をしただけであり、違法な行為はしていない。」と言って自己の正当性を主張しています。
(フィクションです。)
【風俗トラブルで店側が負いうる刑事責任】
当事者間で法律上のトラブルが発生した場合、日本人は裁判沙汰を嫌う傾向が強いと言われており、示談で問題を解決することが多く行われています。
「示談」とは、簡単に言えば、示談金の支払い等の条件により、当事者間での解決を約束することを指します。
刑事事件、特に風俗トラブルにおいては、元々の加害者(今回でいうV)が事実が明るみに出ることを恐れるため、示談交渉の際に下手に出ることが多く、このため、元々の被害者側(今回でいうA側)が過大に自己に有利な条件での示談を元々の加害者(今回のV)に要求することが見受けられます。
しかし、当事者間の合意に基づくはずの「示談」も、行き過ぎた過剰な示談要求が行われた場合、恐喝罪という別の犯罪を構成する危険があります。
判例によれば、他人の犯罪事実を知る者がこれを捜査官憲に告発しても違法ではないが、これを種にして相手方を畏怖させ口止料を取れば恐喝罪が成立するとしています。
つまり、たとえVが本当に強制性交等罪にあたる行為を行ったとしても、それを基にVを畏怖させて口止料として金品を要求すれば、恐喝罪が成立するおそれがあるということです。
実際の刑事事件としては、平成30年5月17日、東京・原宿の路上で女性を盗撮していた男性から現金100万円を脅し取ろうとしたとして、男2人を恐喝未遂容疑で現行犯逮捕した事案もあり、風俗トラブルにおいても同様の刑事事件が起こりうると予想されます。
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(神奈川県大磯警察署への初回接見費用:4万500円)