【事例解説】メンズエステで自慰行為の性犯罪

【事例解説】メンズエステで自慰行為の性犯罪

メンズエステで施術者の女性に自慰行為を見せつけるように迫った事例における刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事例紹介】

「Aさんは、メンズエステの全身オイルマッサージコースを利用しました。
施術者であるVさんがAさんの鼠径部を施術している最中、興奮が抑えきれなくなったAさんは、仰向けに寝ていた状態から突然立ち上がって、自慰行為をしながらVさんの元へと近付いていきました。
VさんはAさんから離れようとしましたが、施術部屋の角に追いやられてしまい、逃げ場がなくなってしまいました。
Aさんは、逃げられなくなったVさんの目の前で射精しました。
我に返ったAさんは、急いでその場から立ち去りました。」

(この事例はフィクションです)

【自慰行為を見せつけると何罪?】

事例のようにメンズエステで、施術者の方に自慰行為を見せつける行為は、刑法176条の強制わいせつ罪が成立する可能性が考えられます。
強制わいせつ罪は、13歳以上の者に対して、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をする必要があります。
事例のように、施術中の一室という密室で、Vさんを部屋の隅に追いやって逃げられないよう目の前に立ちふさがって自慰行為をするという行為は、脅迫を用いたわいせつ行為と評価されて、Aさんには強制わいせつ罪が成立する可能性があります。
強制わいせつ罪の法定刑は、6カ月以上10年以下の懲役となっています。

また、強制わいせつ罪の他にも、自慰行為より射精した際に、Aさんの精液がVさんの衣服についた場合には、刑法261条が定める器物損壊罪が成立することになるでしょう。
器物損壊罪の法定刑は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金もしくは科料となっています。

【メンズエステでトラブルを起こしたら】

事例のAさんは、その場から立ち去ってしまいましたが、大多数のメンズエステでは予約の際に利用者の名前や連絡先などの情報をメンズエステ側に教えているでしょうから、そのような場合には、Vさんが最寄りの警察署に被害届を提出して警察がAさんに対する捜査が開始する可能性が高いです。
仮に強制わいせつ事件として捜査が開始されていれば、Aさんが自慰行為後その場から立ち去っているという事情も相まって、ある日突然、警察が自宅に来てAさんを逮捕するという可能性も考えられます。

そのため、Aさんのようにメンズエステでトラブルを起こしてしまったという方は、まずは弁護士にご相談されることをお勧めします。
弁護士に相談することで、自分がした行為がどのような犯罪になる可能性があるのか、逮捕起訴されるのかなどといった事件の見通しや今後予想される手続き、事件解決のためにどのような対応をとることができるのかといったことについて、専門的な知見に基づいた説明を受けることできるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
メンズエステ店でトラブルを起こしてしまいお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

 

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