【報道解説】仙台市青葉区の有害業務紹介事件で執行猶予判決

【報道解説】仙台市青葉区の有害業務紹介事件で執行猶予判決

仙台市青葉区有害業務紹介による職業安定法違反刑事裁判となり、執行猶予付きの判決となった事案について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【報道紹介】

ホストクラブの女性客を風俗店紹介したとして、職業安定法違反有害業務の紹介)の罪に問われた仙台市青葉区のホストクラブ元店長の男性(36歳)と、元従業員の男性(27歳)の両被告の判決で、仙台地方裁判所は令和6年7月17日に、元店長に懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)、元従業員に懲役1年4月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。
裁判長は、両被告が女性客に店で多額の金を使わせ、消費者金融の借り入れを促して風俗店に就労させたことを「狡猾な手法」と指摘し、「公衆道徳上の有害性も大きい」とした上で「売り上げを上げたいという利欲的な動機で犯行に及んだ」と説明した。
判決などによると、両被告は共謀して昨年9月に、元店長は別の元従業員の男性(25歳)と共謀して昨年10月にも、女性客を青葉区のデリバリーヘルス(無店舗型性風俗店)に紹介した。
(令和6年7月17日に配信された「河北新法ONLINE」より抜粋)

【有害業務紹介による職業安定法違反とは】

公衆道徳上の有害な業務に就かせる目的で、職業紹介をした場合には、職業安定法違反に当たるとして、「1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金」という法定刑の範囲で、刑事処罰を受ける可能性があります。

職業を紹介する先が、風俗営業法に基づき適法に届出を出している性風俗店であっても、その業務内容に応じて「有害業務の紹介」に当たり、職業安定法違反に該当する可能性があるとする判例があります。

【「執行猶予付きの判決」とは】

刑の執行猶予とは、有罪判決に基づく刑罰の執行を一定の期間行わず、その間に罪を犯さないことを条件として刑罰権を消滅させる制度をいいます。

・刑法25条1項柱書(執行猶予
「次に掲げる者が三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から一年以上五年以下の期間、その執行を猶予することができる」

例えば、職業安定法違反事件で「懲役1年、執行猶予3年」という執行猶予付きの判決を受けた場合には、執行猶予期間の3年間に一度も罪を犯さなければ、1年間の懲役刑を免除されることになります。
他方で、執行猶予期間中の3年間に再び罪を犯した場合には、1年の懲役刑と新たに起こした犯罪の懲役刑を合わせた期間を、刑務所内で過ごすことになります。

職業安定法違反事件で、実刑判決(刑務所に入る懲役刑)を避けることを依頼された弁護士は、執行猶予付き判決の獲得を目指して、刑事処罰を軽減すべき事情や、情状酌量すべき事情などを、裁判官に対して説明していきます。
具体的には、被告人の性格・年齢・境遇・犯罪の軽重及び情状・犯罪後の状況などを、弁護士の側より、説得的に主張いたします。

また、弁護士が、被害者との示談交渉を行うことで、被害者に謝罪や被害弁償の意思を伝え、被害者からの許しの意思を含む示談を成立させることも重要となります。
刑事裁判において、示談成立による情状酌量の余地を示すことで、刑罰軽減や執行猶予付き判決の獲得に繋がります。

まずは、有害業務紹介事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕当日に、逮捕されている留置場に弁護士を派遣する、弁護士初回接見サービスのご依頼も承っております。

仙台市青葉区有害業務紹介による職業安定法違反事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

 

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