売春あっせんで逮捕

売春あっせんで逮捕

売春をあっせんして逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事例】
東京都墨田区でデリヘル店などを経営するAさん。
本番行為をさせている店としてネット上で話題になっていました。
警視庁本所警察署は、Aさんを売春防止法違反の容疑で逮捕しました。
(事実をもとにしたフィクションです)

~売春防止法とは~

東京オリンピックに向けて、違法な風俗営業への取り締まりが強化されているようです。
先日も、売春をあっせんしたとして、売春防止法違反で19人が逮捕されるという過去最大規模の摘発が行われました。

72億円売り上げか、風俗店摘発 売春あっせん容疑で19人逮捕―警視庁
(時事通信社)

この売春防止法は文字通り、売春を防止するための法律です。
売買春をすること自体を禁止する規定があります。

第3条
何人も、売春をし、又はその相手方となつてはならない。

ただし、単に自分が売春したり、その相手となって買春しただけでは、罰則の対象となりません。
努力義務のような条文なので、必ずしも守られているわけではないのが現状です。

しかし、売春のあっせんや、路上での買春の勧誘などは罰則の対象となっています。

第6条1項
売春の周旋をした者は、二年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。
第2項
売春の周旋をする目的で、次の各号の一に該当する行為をした者の処罰も、前項と同様とする。
1号 人を売春の相手方となるように勧誘すること。
2号 売春の相手方となるように勧誘するため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。
3号 広告その他これに類似する方法により人を売春の相手方となるように誘引すること。

条文にある「周旋」とは、あっせんのことです。
お客と女性をひき合わせて売買春をさせたり勧誘したりする行為は、売春を横行させることにつながるので、さすがに罰則を定めておこうと判断されたわけです。

罰則は2年以下の懲役または5万円以下の罰金となっています。

ちなみに、売春をしようとする人が、自分自身で路上などで勧誘すると、6か月以下の懲役または1万円の罰金となる可能性があります(5条参照)。
たしかに他人に売春させて稼ごうとするあっせんよりは軽い刑罰となっています。
しかし、売春自体は処罰されないといっても、路上などで人目に付く方法による勧誘行為は処罰される可能性があるので注意が必要です。

~今後の刑事手続きの流れ~

犯罪をしたとして逮捕されると、最初に最大3日間警察署等に収容され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や証拠隠滅のおそれがあるなどとして検察官が請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間勾留(こうりゅう)と呼ばれる身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。

弁護士としては、勾留を防いで早期に釈放されるよう、逃亡や証拠隠滅のおそれがないといえる理由をまとめた意見書を提出するなどの弁護活動を行います。
釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けるという流れになるでしょう。

勾留された場合はその期間の最後に、勾留されなかった場合は捜査が終わり次第、検察官が被疑者を刑事裁判にかけるか(起訴)、かけないか(不起訴)の判断をします。

このうち起訴には①正式起訴②略式起訴があります。
①正式起訴されると刑事裁判が開かれ、事件によって懲役刑の実刑判決執行猶予判決罰金刑の判決を受けたり、まれに無罪判決がなされることになります。
一方、②略式起訴は比較的軽い事件でなされることが多いです。
法廷での刑事裁判は開かれず、簡単な手続で罰金を納付して終わるということになります。

さらに、より軽い事件などでは検察官が不起訴処分として、前科も付かずに刑事手続が終わる場合があります。
今回は大目に見てもらうということです。

~弁護士にご相談ください~

あなたや家族が逮捕されたり、警察の取調べを受けると、いつ釈放されるのか、どれくらいの刑罰を受けるのか、取調べではどう答えたらよいのかなど、わからないことが多いと思いますので、ぜひ弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
逮捕されている事件では初回接見のご依頼を、逮捕されていない場合やすでに釈放された場合には、事務所での無料法律相談をご利用ください。

0120-631-881まで、ご連絡をお待ちしております。

 

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