ガールズバーでお触りをして逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
【事例】
東京都豊島区池袋に住むAさん。
ある日、近所のガールズバーでお酒を飲んでいました。
酔っぱらったAさんは悪ノリしてしまい、店員の女性の胸やおしりを触ってしまいました。
女性がやめるように言ってもやめなかったことから、今度は店長がAさんに帰るように言ったところ、Aさんは、
「なんだその態度は」
などと言って怒鳴り始めました。
もう手に負えないと思った店長は、警察に通報。
Aさんは、駆け付けた警視庁池袋警察署の警察官に逮捕されました。
(事実をもとにしたフィクションです)
~迷惑防止条例違反や強制わいせつ罪に~
酔っぱらって悪ノリし、女性店員の体を触ってしまったAさん。
その行為自体も許されるものではありませんが、注意された時点ですぐに謝ってやめていれば、事件化することはなかったでしょう。
しかし、逆切れしてしまったことから、警察沙汰になってしまいました。
何らかの犯罪をした後に、すぐに正しく対応しなかったばかりに、警察沙汰となってしまうケースはよくあります。
会社の金を横領した人が、返金すれば丸く収める旨を会社から言われているのに返金せず、あるいは使ってしまって返金できず、刑事告訴されて逮捕されるようなケースもあります。
さて、今回のような事件では、各都道府県が制定する迷惑防止条例や、刑法の強制わいせつ罪が成立する可能性があります。
条文を見てみましょう。
東京都・公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例
第5条
何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
第1号
公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。
※ 罰則は非常習者が6月以下の懲役または50万円以下の罰金、常習者が1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
刑法第176条(強制わいせつ)
十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
迷惑防止条例の方は、主に電車などでの痴漢で適用される規定です。
今回のような事例でも適用される可能性はあります。
一方、強制わいせつ罪は最高で懲役10年という重い刑罰が定められており、迷惑防止条例違反の場合よりもかなり厳しくなっています。
どのような場合にどちらで処罰されるかについては明確な基準があるわけではありませんが、体のどの部位を、どのくらいの時間や回数、どのような方法で触ったかといった犯行態様の面が悪質なほど、重い強制わいせつ罪で処罰される可能性が上がります。
性風俗店などでも同じですが、許されたサービスを超える行為をしてしまうと、犯罪に問われてしまう可能性があるのです。
~お早めに弁護士にご相談ください~
あなた自身やご家族が、何らかの犯罪をしたとして逮捕されたり、取調べを受けたといった場合には、どんな犯罪が成立するのか、いつ釈放される見込みなのか、処分・判決の内容はどうなりそうか、刑事手続きの流れはどうなるのかなど、不安な点が多いと思います。
事件の内容をお聞き取りした上で、それに応じたご説明を致しますので、ぜひ弁護士にご相談いただければと思います。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスのご利用を、逮捕されていない事件やすでに釈放された事件では無料法律相談のご利用をお待ちしております。