過去に性犯罪を繰り返してきた方が、本当はやめたいのに、風俗トラブル関係でまた性犯罪を犯してしまったという場合、弁護士がその方に、カウンセリング等を専門機関で受けてみることを提案することがあります。
また、性犯罪を繰り返してきたわけではないけれど、風俗トラブル事件を起こした方の中には、事件のきっかけとなった風俗通いそのものがやめられず、お悩みの方もいることでしょう。
性犯罪または風俗依存のカウンセリング・治療
性犯罪は、数ある犯罪類型の中でも、再犯率が高いと言われています。
事件を起こしてしまった直後は、「もう二度とこんなことはしない」と深く後悔しても、時間が経つと、自分の意思だけでは踏みとどまれず、再度同じような性犯罪を犯してしまう方のお話をよく聞きます。執行猶予期間中であり、性犯罪をすれば実刑だとわかっているのに、自分をコントロールできずに再犯に及ぶケースもあります。
もちろん、再犯となれば、その分処分も重くなっていき、実刑の可能性が高まっていきます。そして何より、「やめたくてもやめられない」こと自体が、たいへんおつらいものとお察しします。
性犯罪を起こしてしまう要因には様々なものがあります。
一時の興奮状態から引き起こされる事件もある一方、根深い心理的要因を抱えた結果引き起こされる事件も少なくありません。性嗜好障害等の知識や理解がなく、自分でも全く原因がわからないまま、性犯罪を繰り返すこととなると、後々ご自身が苦しい思いをすることになるかもしれません。再度犯してしまった今回の性犯罪を機に、一度専門機関への相談も検討されると良いかもしれません。
また、トラブル・事件のきっかけとなった風俗通いそのものがやめられないといった場合、風俗依存を含む依存症全般について広く取り扱うクリニックもあります。
カウンセリング・治療の専門機関
今日では、インターネットで、「性犯罪」「治療」「カウンセリング」「風俗依存」といったキーワードで検索すれば、様々なクリニック等が挙がってきます。
まずはそのうちのどちらかに一度相談し、通院のしやすさ、先生との相性等を踏まえて、次のステップを考えられても良いかもしれません。先生から、もっとこうしたところにかかった方が良いといった助言を頂くこともあるでしょう。最初から1つのカウンセリング・治療先で落ち着くとは思わずに、じっくりと時間をかけ、本当にご自身の症状に合ったカウンセリング・治療先を見つけてください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が取り扱ってきた事件でご本人がカウンセリング・治療を望んだケースでも、
- 民間のカウンセラー
- 公的なカウンセリング施設
- 心療内科
- 精神科
などなど、カウンセリング・治療先は様々です。経過を見て複数の通院先を回る方もいます。
カウンセリング・治療と刑事弁護
常習性のある性犯罪の弁護活動の中で、性嗜好障害等のカウンセリング・治療を本人が望んでいる、現にカウンセリング・治療に通っているといった事情が主張されるケースが、散見されます。
また、事案によっては、その方が風俗トラブル事件を起こしたそもそものきっかけである、風俗依存のカウンセリング・治療をしているという事情を主張するケースも考えられます。
そのような事情は、本人の反省の深さや、再犯可能性の低さを示す一事情として、量刑上考慮されることがあります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、性犯罪の再犯防止にカウンセリング・治療が有効である可能性があり、かつご本人もカウンセリング・治療を望んでいる事件で、専門機関と密に連携を取った実績が豊富にあります。風俗トラブル事件を起こしてしまった場合には、事件の見通し、対応方法等とともに、今後の再犯防止についてもぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士までご相談ください。